食の三つの力

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食の三つの力
 
食事とは、単に栄養をとるためのものではありません。
食には、三つの役割があるといわれています。
 
一つは、栄養素を体内に取り入れて、体をつくったりエネルギー源にする役割。
食の持つ根本的な役割であり、いわば一時的な機能です。
 
二つ目は、食品の持つ機能的な側面。
たとえば、スパイスが食欲を増進したり、生姜が体をあたためるというように、食品には抵抗力や免疫力を高める機能があります。
これが、二次的な機能です。
 
三つ目は、食が持っている楽しさ、おいしさという側面。
そして、食を通じて人とコミュニケーションできるという機能です。
ただ単に食べ物を口から入れるだけでは、動物がエサを食べているのとまったく変わりがありません。
コミュニケーションの場としての食があるからこそ、私たちは人間らしい生活を送ることができるのです。
 
ただ義務感で栄養をとるのはつらいものです。
そこに楽しさがないのでは長続きしません。
 
でも、本来「食」は楽しいものなのです。
家族や親しい仲間が揃って、楽しい場面が整えば、自然と肉や魚をはじめとする栄養のあるものが食べられるのではないでしょうか。
家族や仲間が揃ったところで、若い人が好むような料理が出てくれば、一口ぐらいは食べてみようという気になってくるものです。
そんな機会をたまにつくることで、単調になりがちな高齢者の食に変化をつけることができます。
 
残念ながら、世界の国々と比較してみても、日本人が食事にかける時間はひどく短いものです。
しかも、現在の高齢者は、食事は黙ってとるものだという教育を受けてきた人が少なくありません。
これでは、食の持つ楽しさを感じることはできません。
 
フランス人は夕飯に何時間もかけるといいますが、せっかく年を重ねて時間にゆとりができたのですから、私たちも食事の時間くらいはゆっくりとりたいものです。
そして、食事をしながら、心おきなく楽しいおしゃべりをしようではありませんか。
50歳を過ぎたら「粗食」はやめなさい! より」
 
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近年、日本人の死因の上位占めているガン・心筋梗塞・脳血管系の疾患、そして高血圧症などの生活習慣病の多くは、戦後、日本人の食生活が欧米化し、動物性食品を多くとるようになったことに起因すると言われています。
 
長寿のためには、動物性食品を控えた方が良いという事ですが、動物性食品を摂らないことからビタミンB12を摂取できなくなる恐れがでてきます。
ビタミンB12を摂取できないことで、脳のビタミンとしての作用が欠落してしまうという深刻な問題も起きています。
 
ビタミンB12は、肉や魚介類、卵、乳類などの動物性食品には多く含まれますが、原則として植物性食品には含まれません。
植物性でも例外的に、納豆やみそなど発酵食品、のりなどの海藻に含まれます。
 
ビタミンB12は腸で吸収されます。
しかし、その前に胃の内因子と結合することで吸収される状態を作っているため、胃を切除している人などの場合は、胃の内因子なしで吸収されるために大量のビタミンB12を補給する必要があります。
胃の粘膜が萎縮している人や、胃の働きが弱い人も同様です。
 
水溶性ビタミンであるビタミンB12は、最終的には排泄されますが、それまでの間、体内でさまざまな働きをします。
ビタミンB12場合、とくに1000マイクログラム以上の大量をとると、一種の押し込み効果(ある成分を大量にとることにより、吸収率が増す効果)により、吸収・利用率が高まります。
また、ビタミンB12は大量かつ配合によって効果的に働きます。
 
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
 
脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンアセチルコリンドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。

 イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。

 それらの成分が不足する背景には、朝食を抜くといった欠食や、栄養のバランスの悪さなどが考えられます。
忙しいからと食事をぬいていないか、好きなものばかり食べて偏食をしていないかなど、自分の日頃の食生活をふり返り、食事リズムと栄養バランスを改善していくことが大事です。
また、人間の体質改善は約3ヶ月程度が基準となっているため、続けなければ効果が得られません。
 
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