人の気持ちを感じる―「習慣6」

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人の気持ちを感じる―「習慣6
 
仕事で海外へ出かけることが多いため、外国人の友人もたくさんいます。
彼らからは、人の気持ちを思いやる習慣を学びました。
 
彼らは親しくなると、食事に招待してくれます。
とくにごちそうを用意するというのではなく、普段どおりの家庭の雰囲気で客人を迎えるのです。
 
たくさんの家庭に招かれましたが、思いやりの習慣が育っている家庭というのは、本当に心地よいものです。
 
たとえば、アメリカのある家庭におじゃましたときには、子どもたちのしつけが徹底されているのに驚きました。
食事中、小学生か中学生の子どもが後ろに立っていて、まるでレストランのボーイのような心遣いをしてくれるのです。
 
「塩が欲しいな」なんて思っていると、言葉に出して言わなくてもすぐにそばに置いてくれます。
ときどき、テーブルのホスト席に座っている母親が、子どもにウインクして注意をうながすことさえあります。
 
そして、食事が始まると、招いた側は、食べるペースを客のなかでいちばん遅い人の速度に合わせてくれます。
 
こういうときにつくづく感じます。
日々のこうした気遣いの繰り返しがあってこそ、人を思いやる気持ちが育つのだと。
そのときの人の気持ちが、心で感じられるようになっていて、客をもてなす気持ちが、自然な行動としてあらわれるのでしょう。
 
また、オスラーの時代は、医師は白衣を着ないで、上着を着たまま診察していたといいます。
白衣はときに、患者さんを威圧します。
私も外来診察では、白衣を着ないようにしてきました。
そして患者さんがどうしてほしいか、その人の身になって一生懸命考えるようにしてきました。
 
無理に人に気遣いをすると、かえってその人の負担になることもあります。
つけ刃の思いやりでは、よけいなお世話になることもあるでしょう。
そうならないためにも、いつも思いやりの心を絶やさず、人の気持ちを感じられる人になってほしいのです。
「生きるのが楽しくなる 15の習慣/日野原重明 より」
 
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ビタミンB12は、もともと悪性貧血を防ぐビタミンとして知られています。
血液細胞が正常につくられるには、ビタミンB12が必要だからです。
それと同時に、脳神経系の働きにも深くかかわっています。
 
根本的な作用に目を向けると、ビタミンB12は、体内のすべてのたんぱく質を修復する働きを持っています。
とりわけ、脳や神経の修復には、ビタミンB12が不可欠なのです。
 
脳や神経が働くときは、神経線維同士の間を情報伝達物質というものが行き来します。
二本の神経線維で一単位となるその部分は「シナプス」と呼ばれます。
シナプスが豊富できちんと機能している場合、脳や神経の働きはよくなります。
 
ところが、年齢とともに、あるいは認知症などの病気によって、シナプスは次々にこわれていきます。
ビタミンB12には、そのこわれたシナプスを修復する作用があるのです。
 
また、脳の萎縮を防止するには、脳細胞の蛋白合成、核酸合成が順調に行われることが好ましいのです。
ビタミンB12は、蛋白合成と核酸合成の両方に役立っていることがわかっています。
 
一般にビタミンB類は、一つが欠乏するときには他のビタミンも欠乏していることが多いのです。
もちろん、すべてのビタミンが老化防止に必要であることはいうまでもありませんが、B類のビタミンB12B6葉酸は老化を防ぐうえでも、もっとも重要なビタミンとされます。
 
現在60歳以上の高齢者の二割の人に、ビタミンB12の欠乏が見られるということです。
これは年をとると胃の機能が低下し、内因子の分泌が低下するからです。
また、高齢者が理由のはっきりしない神経症状を呈したら、ビタミンB12の欠乏を考えるべきだという学者もいます。
 
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