動脈硬化になる時期を、先送りすることを心がける
動脈硬化になる時期を、先送りすることを心がける
「血管が衰えること」とは、いったいどのような状態なのでしょうか。
わかりやすく言うと、血管の衰えとは「動脈硬化」のことです。
動脈硬化とは、血管の弾力性が失われて硬くなったり、血管内にさまざまな物質が沈着して「血液の流れが滞る状態」です。
動脈硬化は全身の動脈で起こり得るのですが、特に多い部位と、その特徴は次の通りです。
1.脳
2.心臓
3.胸やおなかなどの大血管
胸やおなかの大動脈の一部で動脈硬化が起こると、血管がふくれ、こぶのようになります。
これを「大動脈瘤」と呼びます。
血管が裂けると「大動脈解離」です。
4.腎不全、慢性腎臓病(CKD)
高血圧や糖尿病が長い間続いて、腎臓の中の細い血管で動脈瘤が起こると、腎機能が衰えてきます。
これを「腎不全」、最近では慢性腎臓病(CKD)と呼びます。
5.下肢閉塞性動脈硬化症
下肢の血管に動脈硬化が起こると、足がしびれたり、冷たく感じたり、歩行中に痛くなったりします。
これを「下肢閉塞性動脈硬化症」と呼びます。
動脈硬化をやさしく説明してみると、次の3つの言葉で定義できます。
血管が「硬くなること」「狭くなること」「血栓で詰まりやすくなること」。
その結果、血液や酸素の運搬に支障が出て、細胞を死に至らしめ、「臓器に障害を与える」、つまり「深刻な悪影響を与える」わけで、とても恐ろしいことです。
ではなぜ、動脈硬化は起こるのでしょうか。
動脈硬化が起こる最大の原因は、なんといっても「加齢」です。
これは、たとえどんなに健康な人であっても、避けて通れない要因です。
ショッキングに聞こえるかもしれませんが、人間は「産まれた瞬間から老化が始まっている」と言えます。
つまり、誰もが動脈硬化の原因を持っているということになります。
それが「遅く起こるか」「早く起こるか」という違いだけなのです。
だから「動脈硬化を完全に予防する」というのは、どんなに健康な人であっても不可能な話です。
厳しく聞こえるかもしれませんが「動脈硬化になる時期を、出来るだけ先送りにする」という考え方が正しいのです。
そのためには、危険因子(リスクファクター)を、少しずつでも減らしていくことです。
危険因子とは、「その病気になる確率を高める原因」のことです。
これらの原因を抱えている人は、そうでない人より「動脈硬化になるのが早い」のは明らかです。
便利でラクな暮らしをしていると、生活スタイルそのものが、危険因子になっていることもあります。
たとえば偏った食生活や、運動不足などです。
「しなやかな血管が健康の10割 より」
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認知症の多くは、脳血管障害の積み重ねで起こり、その原因のほとんどが脳梗塞です。
ですから、脳梗塞の前兆である隠れ脳梗塞を早期発見することで多くの認知症を防ぐことができるのです。
隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。
脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。
一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。
このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。
人の体の老化は20代ごろから始まります。
老化は生きている以上避けられないものですが、何をどう食べるかで進行程度が変わってきます。
30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。
健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。
ビタミンB12は、ストレス社会に生きる現代人のこれからの健康に役立つ成分です。
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