心を休める睡眠と脳を休める睡眠

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心を休める睡眠と脳を休める睡眠
 
睡眠には、大きく分けてレム睡眠とノンレム睡眠2種類があります。
一般的に、レム睡眠は浅い眠り、ノンレム睡眠は深い眠りといわれていますが、両者の眠りの質はかなり違います。
かんたんにいうと、レム睡眠は心を休める睡眠であるのに対して、ノンレム睡眠は脳や体を休める睡眠です。
 
人は眠っているあいだに、レム睡眠とノンレム睡眠を交互におこなっています。
入眠してからしばらくすると、人間は深い眠り(ノンレム睡眠)に落ちていきます。
それから30分くらいでノンレム睡眠でも、もっとも深い眠りの領域に達します。
ここから60分ほどかけてレム睡眠の最初のピークが訪れます。
その後も、大体90分を1サイクルとして、ノンレム睡眠レム睡眠が繰り返されます。
 

レム睡眠の語源は「Rapid Eye Movementsleep(急速眼球運動睡眠)」です。

つまり、レム睡眠のあいだは、目を閉じていても、眼球は忙しく動き続けています。
 
動き続けているのは眼球だけではありません。
レム睡眠のあいだは、脳も活発に動いています。
とくに記憶力を司る海馬の動きは活発で、レム睡眠には、記憶を定着させる効果があることがわかっています。
 
近年では、レム睡眠に感情的なストレスを緩和させる効果があるという研究結果も報告されています。
 
それに対して、ノンレム睡眠の場合、この眼球運動がおこなわれず、脳や体が休息しています。
頭の芯から疲労を回復させることはもちろん、とくに入眠時から3時間の眠り(ノンレム睡眠が多い)は成長ホルモンの分泌が活発になり、肌や筋肉の再生に好影響を与えます。
 
また、浅いレム睡眠が記憶を定着させる効果があるのに対して、深いノンレム睡眠には、記憶を統合する効果があると指摘されています。
脳は神経細胞(ニューロン)のかたまりであり、神経細胞はインターネットのような無数のネットワークをつくり上げています。
 
記憶を保持しているのも神経細胞のネットワークですが、起きているときは比較的狭い範囲のネットワークでしか記憶はリンクしないようになっています。
ところが、深い眠りに入ると「デフォルト・モード・ネットワーク(CMN)」になるので、起きているあいだはリンクしない脳内のあちこちにある記憶がネットワーク化されるようになるのです。
 
このDMNは、脳内の神経を接続して、さまざまな記憶、感情、運動などを結び付ける働きをしているといわれます。
DMNはぼーっとしているときやノンレム睡眠のときに活性化しますが、瞑想によって人為的にその状態をつくり出すこともできます。
 
※脳には、複数の領域で構成される「デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)」と呼ばれているネットワークがあります。このDMNは、過去のさまざまな感情や記憶などをつなぎ合わせるときに、重要な役割を果たしていると考えられています。そして、特定の活動に集中しているときは活動が低下し、逆に何も考えていない「アイドリング状態」のときに活動レベルが高くなる点に特徴があります。散歩をしているときやシャワーを浴びているときにいいアイデアがひらめいた、という話をよく聞きます。みなさんにも経験があるでしょう。これはDMNが活性化しているからです。
「疲れない脳をつくる生活習慣 より」
 
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脳や神経が働くときは、神経線維同士の間を情報伝達物質というものが行き来します。
二本の神経線維で一単位となるその部分は「シナプス」と呼ばれます。
シナプスが豊富できちんと機能している場合、脳や神経の働きはよくなります。
ところが、年齢とともに、あるいは認知症などの病気によって、シナプスは次々にこわれていきます。
ビタミンB12には、そのこわれたシナプスを修復する作用があるのです。
また、脳の萎縮を防止するには、脳細胞の蛋白合成、核酸合成が順調に行われることが好ましいのです。
 
ビタミンB12は、もともと悪性貧血を防ぐビタミンとして知られています。
血液細胞が正常につくられるには、ビタミンB12が必要だからです。
それと同時に、脳神経系の働きにも深くかかわっています。
根本的な作用に目を向けると、ビタミンB12は、体内のすべてのたんぱく質を修復する働きを持っています。
とりわけ、脳や神経の修復には、ビタミンB12が不可欠なのです。
 
最近の研究で、ビタミンB12はバイオリズムにかわっていることがわかってきました。
不規則な生活が続くと、バイオリズムが乱れて、自分の意思で起きたり、眠ったりできなくなります。
昼間居眠りをするようでは仕事に支障をきたしかねませんそこで、試してみたいのがビタミンB12です。
大量にとると、バイオリズムの回復に役立つと考えられています。
海外旅行の時差ぼけも、なかなか解消しにくいものですが、B12を試してみてはいかがでしょう。
 
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