人体では腸が主体で脳が補う

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人体では腸が主体で脳が補う
 
「三匹のサル」を飼いならすこと、これは人生の最終目標のようなもの。
「見ざる、言わざる、聞かざる」をマスターしていくのは簡単なことではありません。
 
何があっても泰然自若、マイペースで自分の人生を楽しんでいく――そんな目標を心の中に掲げつつ、まずは一歩一歩、自分の日常を変えていきましょう。
その際に重要になってくるのが、毎日の体調管理です。
 
食事や運動が大事だといわれるのも、こうしたコンディション作りに欠かせないからですが、いちばん問題となるのは、それが必要な人は日常の中ですでに疲弊し、むくんでしまっているという点です。
 
むくんだ状態では、体が重く、感情も不安定で、気持ちはネガティブになりますから、「三匹のサル」どころではありません。
自分を変えて生きたいと心のなかで思っても、やる気が湧いてこず、つい億劫になりがちです。
 
どんなに優れた食事法や健康法であっても、三日坊主に終わってしまうことが多いのは、実行する人がむくんでいることを前提にしていないからです。
体調が悪くても、気分がすぐれなくても、自然に続けられることでなければ、絵に描いた餅に過ぎません。
 
むくんだ状態から抜け出すには、パフォーマンスが落ちている自分を前提にして、いま何ができるかを考えていく必要があるのです。
 
では、どうしたらそうした方法を見つけることができるのか?
ここでようやく登場するのが、腸という器官です。
 
ご存じのように、私たちは食べ物を消化吸収し、エネルギーに換えています。
腸は体の中心にある、生命活動を維持するための母体であるわけですが、実は脳の活動とも深く関わり合っていることがわかっています。
 
最近では「腸は第二の脳」という言葉を使う人も増えてきましたが、腸がしっかりと働いているからこそ脳も働いてくれる。
生物としてのヒトを見た場合、腸のほうが主体で脳はこれを補う形で働いており、むしろ「腸は第一の脳」なのです。
 
誤解を恐れずにいえば、腸が主役で、脳は脇役――そう考えれば、腸の健康がいかに大事であるかわかるでしょう。
 
つまり腸がむくむから、脳がむくむし、心もむくむ。
あらゆるむくみは、元をたどれば腸のむくみに行き着くといっても言いのです。
 
腸のむくみを取る――この点を入り口にすれば、誰でも、どんなときでも実行できる究極の「むくみ解消法」が見えてきます。
 
腸の健康をキープするためのルールは一般的に思われている以上にシンプルです。
せっせと乳酸菌を取り入れたり、野菜をたくさん食べたり、逆に肉類を制限したり……そんなふうに、あまり神経質になる必要はありません。
 
心や体のむくみを取るには努力が必要で時間もかかりますが、腸のむくみに関しては、少々いい加減でも、すぐに効果が現われます。
 
コンディション管理といっても、それほど専門的なものでも、難しいものでもないことが理解できるでしょう。
「人生を決めるのは脳が1割、腸が9割! より」
 
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仕事がたまっていたり、疲れていたりするときに、自分の思いどおりに物事が進まないと、イライラしやすくなります。
また、つねにイライラしやすく、状況によってキレやすくなるという人もいます。
こうしたイライラの原因は、脳の神経を伝達する機能の低下によって、脳の緊張・興奮状態が過剰になっているのではないかと考えられています。

 脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンアセチルコリンドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
 
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
 
また、ビタミンB12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
同時に、動脈硬化の原因となるホモシステイン活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きも持っています。
 
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