知っておきたい腸内細菌と酵素の関係

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知っておきたい腸内細菌と酵素の関係
 
腸内細菌の主な働きは、人間が消化できない栄養分を分解すること、そして人間がつくれないビタミンや抗菌成分を作ること、また、免疫細胞を刺激し免疫力を高めることです。
 
人の生命は体内で起こるいろいろな化学反応のおかげで維持されています。
消化・吸収はもちろん、見る、聞く、話すといった機能も、化学反応を使った神経の働きによっておこなわれているのです。
この化学反応を仲介しているのが「酵素」です。
 
酵素たんぱく質の一種で、何万種とも言われています。
その中でも、人の細胞でつくられる酵素として「消化酵素」と「代謝酵素」があります。
消化酵素は唾液や胃液に含まれ、炭水化物やたんぱく質を分解します。
代謝酵素は消化酵素で分解された栄養素、たとえばアミノ酸ブドウ糖を髪の毛や骨に関わるたんぱく質エネルギーに変える働きがあります。
他にも野菜や果物に含まれる「食物酵素」がありますが、これは食物の環境の中で働く酵素なので、そのまま人間の酵素にはなりません。
また、消化酵素代謝酵素は人間のDNA(遺伝子)に基づいて作られるので、人間がコントロールすることはできません。
唯一、人間の中で酵素を作る方法としてできることが、腸に共生している腸内細菌が作る酵素、つまり「腸内酵素」の力を上げることなのです。
 
腸内酵素の主な働きは、人の消化酵素では分解できないものを発酵させ、分解しているということがわかっています。
 
たとえば、野菜に含まれる植物性の多糖類や、女性ホルモンに似た働きのある大豆イソフラボン海苔などの海藻類は、人の作る酵素ではうまく分解できません。
これらを分解し、人の力で作れないビタミンやミネラルをとり出すなどの働きをしています。
 
このように、腸内酵素を出して食べ物を「発酵」させ、私たちの役に立つ働きをしているのが、腸内細菌の中の「善玉菌」です。
一方、腸内細菌の中でも、有害な酵素を出すものが「悪玉菌」です。
悪玉菌の出す酵素は食べ物を「腐敗」させ、有害物質や有害なガスを出します。
もうひとつ、どちらか勢力の強いほうになびく「日和見菌」があります。
 
健康な人の腸内細菌のバランスは、善玉菌が20%、悪玉菌が10%、残りの70%日和見菌という構成です。
このバランスが崩れ、悪玉菌が増えると、腸内酵素が食べ物を腐敗させ、腸内の免疫機能が低下して、さまざまな病気や老化を引き起こすことになります。
「腸で酵素をつくる習慣 より」
 
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「老化」と聞いたとき、どんな変化を思い浮かべますか?
顔のシミやシワ、老眼、体力の衰え……。
それらももちろん老化の1つですが、根本的な老化とは「血管が衰えること」です。
 
わかりやすく言うと、血管の衰えとは「動脈硬化」のことです。
動脈硬化とは、血管が「硬くなること」「狭くなること」「血栓で詰まりやすくなること」。
動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。
 
人の体の老化は20代ごろから始まります。
老化は生きている以上避けられないものですが、何をどう食べるかで進行程度が変わってきます。
30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。
健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。
 
 ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると動脈硬化の原因物質(ホモシステインなど)が増えるといわれています。
しかし、現在60歳以上の2割の人に、ビタミンB12の欠乏が見られるということです。
ビタミンB12は胃の内因子という糖たんばくと結合し吸収されますが、年齢とともに胃が小さくなったり胃の状態が悪くなったりして、内因子が
少なくなりビタミンB12の吸収が悪くなってしまうのです。
萎縮性胃炎など胃の病気などで内因子が作れない場合も吸収が困難になります。
 
一般にビタミンB群は、一つが欠乏するときには他のビタミンも欠乏していることが多いのです。
ビタミンB12は、葉酸をはじめとするビタミンB群、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
 
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