全身の7割の血管を柔軟にして脳卒中や心筋梗塞を予防する「血管ストレッチ」

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全身の7割の血管を柔軟にして脳卒中心筋梗塞を予防する「血管ストレッチ」
 
乾燥肌や冷えやむくみは血流障害のサイン
 
動脈硬化は、中高年以上だけに起こるものではありません。
実際には、若くても動脈硬化が見られる人が多くいます。
 
あなたの血管は大丈夫でしょうか?
まずは下記のチェックリストで確かめてみてください。
 
 ここで挙げた項目は、いずれも細胞に酸素と栄養素が行き届いていないことによって起こる症状です。
 
 細胞に酸素と栄養素を届けるのは血液です。
つまり、これらの症状が思い当たる人は、血流障害が起こっている可能性が考えられるのです。
 
 体を畑(たんぼ)と用水路にたとえてみましょう。
畑が細胞だとしたら、用水路はそこに水(血液)を送る血管です。
 
用水路が詰まると、畑(たんぼ)には水が供給されず干からびてしまいます。
また、詰まりがなくても水の量が少ないと、やはり畑は干からびます。
 
 体に置き換えると、血液が十分に行き渡らないため、酸素と栄養素が不足して、細胞が干からびてしまうということです。
 
 その結果、肌が乾燥したり、冷えやむくみ、目の下のクマ、肩こりが生じたり、脳への血流が不足すると物忘れ、心臓への血流が不足すると少し階段を上がっただけで動悸や息切れがするなど、さまざまな機能低下が起こってくるのです。
 
 それだけで済めばよいのですが、血流障害を放っておくと、いずれは脳梗塞脳出血などの脳卒中心筋梗塞などにもつながりかねません。
 
硬くなった血管を伸ばして柔軟にする
 
 血流障害を起こさないためには、動脈硬化を防ぎ、血管を若く保つことが重要です。
 
 細胞に酸素と栄養素を届ける大切な用水路(血管)の長さは、なんと10万km、地球2周半です。
 
 動脈硬化とは、呼んで字のごとく、この血管が硬くなっている状態です。
ですから、血管を柔らかくする必要があるのです。
 
 血管の周りは弾性線維(血管壁に含まれる結合組織で弾力性に富む)が取り巻いています。
これをタテに伸ばすことで、血管を柔らかくすることができます。
風船を膨らませるとき、ゴムを引っ張って柔らかくしますよね?
あのイメージです。
 
 血管は筋肉と一緒に走っているので、筋肉を伸ばすことで、血管も一緒に伸ばすことができます。
 
 そこで、お勧めしているのが、「血管ストレッチ」です。
 
 血管ストレッチは、両足を開いて立ち、両手をパーに開いてバンザイの要領で手を上げ体を伸ばす体操です。
 
 手を伸ばすときに息を吸い、腕を下ろすときに息を吐くようにすると、なおよいでしょう。
 
 もう少しできる人は、バンザイをして手首を反対の手でつかみ、体をゆっくり左右交互に伸ばします。
 
 硬くなった血管は断裂しやすいので、体を横に倒すときはラベルを慎重にはがすような気持で、ゆっくり行いましょう。
 
 たったこれだけのストレッチで、全身の7割ぐらいの筋肉が伸びます。
と同時に、体の7割の血管(7万km)も伸びて柔らかくなります。
 
 例えば、自転車は乗らなかったら、タイヤが劣化し硬くなってヒビ割れてしまいます。
逆に、走り過ぎても傷んでしまいます。
長持ちさせる秘訣は、毎日少しずつ動かすことです。
 
 血管も同様で、毎日適度に動かして柔らかくしておくことが、長持ちさせるためにはとても大切なのです。
 
 毎日少しずつというのは、無理なく続けられるという意味でも重要なポイントです。
血管ストレッチは、がんばらなくても短時間で、どこででもできることが魅力です。
 
血液がサラサラになり血管も詰まりにくくなる 
 
血管ストレッチを行うと、血管の中を流れる血液の量(血流量)が多くなります。
すると、血管壁の内側にある内皮細胞からは、一酸化窒素(NO)とプロスタサイクリンという物質が分泌されます。
これらは血液をサラサラにして、血管を詰まりにくくすることに役立ちます。
 
心拍数を上げると血流量はさらにアップするため、血管ストレッチとともに軽い運動を併用することも有効です。
 
とはいえ、ハードな運動をする必要はありません。
少し息が上がる程度でじゅうぶんです。
 
毎日の心掛けで、血管の老化は遅らせることができます。
病気を未然に防ぎましょう。
 
《あなたの血管は大丈夫?血行状態チェックリスト》
 
□肩がこる
□肌が乾燥気味だ
□髪の毛が細くなった、またはパサつく
□耳なりがするときがある
□ときどキめまいを起こす
□夕方になると見えにくい
□目の下にクマがある
□爪の色がよくない
□手の指先が冷たい
□人の名前が出てこないことがある
□足がむくむことがある
□早足で歩くと息切れがする
□階段を上がると動悸がする
 
※0:良好 1~2:標準 3~8:要注意 9以上:危険
 
《血管ストレッチのやり方》
 
その1
1.足を肩幅に開いて立つ。上半身はリラックス(両足に均等に体重をかける、指で床をしっかりつかむ)。
2.息を吸いながらバンザイの要領で腕を上に上げ、両手をパーに開いて、指先までしっかり伸ばす。両脇が伸びているのを感じながら、3秒数える。顔は笑顔で、呼吸はゆっくり。
3.息を吐きながら両手を下ろし、リラックスする。
※2~3を3回繰り返す。
 
その2
1.足を肩幅に開いて立つ、両腕を上に上げて、右手首を左手でつかむ。
2.息を吐きながら上体をゆっくりと左に倒す。このとき、重心は真ん中においたまま、腰を右にゆっくりスライドさせる。ゆっくりゆっくりと上体を倒す。顔は笑顔で。気持ちよく伸びるところまで体を傾けたら、そこで止めて、「イチ、ニ、サン」。
3.息を吸いながらゆっくりと体を中央に戻す。
※反対側も同様に行う。1回を15秒かけて行い、左右2回ずつ行なう。
4.体が温かくなってくるのを感じる。
「血管がぐんぐん若返る最強療法 より」
 
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動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。
 
近年、動脈硬化の原因として新しく注目されているものに、ホモシステインというものがあります。
虚血性心疾患である心筋梗塞の発作を起こした人の2割程度にしか高コレステロール血症が見られないことから、これまで長い間、コレステロール以外に動脈硬化の原因となるものがあるのではないかと考えられていました。
そうして、ホモシステインがそのひとつの原因だと注目を集めるようになりました。
このホモシステインが動脈の壁に沈着すると、酸化される過程で血栓を引き起こし、血管を傷害して動脈硬化を引き起こすのです。
ホモシステインはLDLと一緒になり血管壁にコレステロールを沈着させます。
また活性酸素と一緒になり、脂肪やLDLの過酸化、血管内皮細胞や血管の平滑筋の異常を引き起こします。
その結果、動脈硬化心筋梗塞脳梗塞になるのです。
 
もしビタミンB群のビタミンB12・B6や葉酸があれば、ホモシステインは分解されます。
さらに、ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
ビタミンB12には、動脈硬化の原因となるホモシステイン活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きがあります。
 
老化は生きている以上避けられないものですが、何をどう食べるかで進行程度が変わってきます。
30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。
健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。
 
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