昼寝は、1日30分以下だと認知症リスクを下げ、1時間以上は認知症リスクを上げる

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昼寝は、1日30分以下だと認知症リスクを下げ、1時間以上は認知症リスクを上げる
 
睡眠は大事ですが、年齢を重ねると、加齢現象で睡眠の質が落ち、朝の早い時間に目が覚めてしまう、何度も夜中に起きてしまうなど、ぐっすり眠ることができなくなっていきます。
 
そのため、日中にうつらうつらすることが増えたり、夕方に昼寝をしすぎてしまったり、それらによって夜の眠りの質が悪くなるという悪循環が起きやすくなります。
 
長らく「高齢になってからの昼寝はよくない」といわれてきましたが、その理由は、昼寝をしすぎると夜の睡眠によくない影響を与えて、結果的に認知機能を落とすことにつながっていくからでしょう。
 
一方で、適度な昼寝が認知機能を向上させるという国内の研究報告もあります。
 
2000年に国立精神・神経センターが約600名を対象に行った調査では、1時間以下の昼寝習慣があると認知症リスクが下がり、逆に1時間以上の昼寝をしていると認知症の発症リスクが上がることが示されました。
 
とくに昼寝の時間を30分以内にすると、アルツハイマー病の発症リスクが5分の1に軽減し、アルツハイマー病の危険因子である「アポE4」遺伝子のある人でも、短時間昼寝が発症リスクを抑えるとしていまする
 
現在、昼寝の効用がいろいろなところでいわれるようになってきています。
人間の生体リズムからすると、午後の2~4時ぐらいに眠くなってくるのは、夜に眠くなるのと同じく自然なことだともいわれています。
 
生体リズムのひとつですから、高齢の方に限らず、眠くなってきたらがまんをしないで昼寝したほうがよいのです。
 
そして、昼寝タイムは30分を超えないことが大事です。
まわりを暗くすると睡眠が長くなったり、深くなったりしがちなので、周囲は明るいままにして、ソファやイスに座って少し仮眠をとるぐらいがよいでしょう。
 
また昼寝は遅くとも午後3時までにするようにします。
それ以降に寝てしまうと夜の睡眠に影響するので、眠りの浅い高齢の方は気をつけてください。
昼寝の時間が長くならないように目覚まし時計をセットしておくのもオススメです。
 
昼寝の直前に、コーヒーや紅茶、緑茶などカフェインの入った飲み物を飲むのもよいでしょう。
カフェインの目覚まし効果は、飲んでから20~30分後ぐらいから現れてくるので、いいタイミングで目覚めることができます。
 
働いている方も、イスに座って15分ぐらい目をつむるなどして、上手に昼寝できるといいですね。
 
短時間昼寝の習慣がある人ほど、後々の認知症発症リスクが下がります。
「らくらく認知症予防法 生涯健康脳になるコツを教えます! より」
 
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認知症の多くは、脳血管障害の積み重ねで起こり、その原因のほとんどが脳梗塞です。
ですから、脳梗塞の前兆である隠れ脳梗塞を早期発見することで多くの認知症を防ぐことができるのです。
 
脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。
一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。
このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。
「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。
 
ビタミンB12や葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることがわかっています。
ホモシステインLDLと一緒になり血管壁にコレステロールを沈着させます。
また活性酸素と一緒になり、脂肪やLDLの過酸化、血管内皮細胞や血管の平滑筋の異常を引き起こします。
その結果、動脈硬化心筋梗塞脳梗塞になるのです。
脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。
 
老人の認知症3割~5割を占めるアルツハイマー病の場合は、脳細胞が萎縮する病気です。
この萎縮を食い止めるためには、脳細胞を生成するためのタンパク合成、核酸(DNA)合成が順調に行われる必要があるのです。
ビタミンB12は、脳細胞のタンパクと核酸(DNA)の生合成を司っています。
新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。
その結果若さにもつながると考えられます。
アルツハイマー認知症の方々の脳脊髄中にはビタミンB12が少ないことが確認されています。
 
ビタミンB12について?
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