60代、理由の要らない納得

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60代、理由の要らない納得

 

さて、本質を知る50代だが、60代に比べれば、まだ青い。

 

50代の知る本質は、文脈依存の本質。

因果関係の真理を言い当てる。

どうすればいいか、何が正しいかに迷いがなくなる。

 

60代に入ると、本質の回路の抽象度が上がり、直感の域に入ってくる。

存在の真理が腹に落ちる。

ことばにならない納得が、降りてくるのである。

 

野に咲く花にも、人生の真髄を感じるような達観の域に入ってくると、これが本当の脳の成熟期だ。

この世の生きとし生けるものの存在意義、あらゆる事象の意味を知る。

ことばではなく、「腹に落ちる」という感覚で。

 

そういう成熟脳で、孫を抱けば、夢中にならないわけがない。

いい子だからかわいい、慕ってくれるからかわいい、などの「○○だから」が、もう要らない。

60代に降りてくるのは、ことばの要らない納得である。

理由の要らない納得、と言い換えてもいい。

 

 

60~70代は、旅と習い事の好機

 

考えてみると、能や書や古美術など、ことばにならない深遠の芸術は、いつの時代も60代、70代が支えている。

若いときには母のお供で能を観に行ったし、今も友に誘われていく。

30年前も、会場の大半は60~70代が埋めていたし、今もそうである。

 

ことばにならないものを、ことばにしないまま受けとめ、感応し、愛でる教養。

芸術を鑑賞する者として、最高水準になる。

 

もちろん、芸術のみならず、“世界”を鑑賞する天才でもある。

桜や紅葉の一期一会が心にしみわたり、木漏れ日のひとすじ、雪のひとひらにも、ほろりとする。

若き日の感受性とはまた違う、人生を味わい尽くす感覚である。

 

60~70代は、旅と習い事の好機とも言われる。

地球の裏側の、初めての町に降り立っても、その街のありようが、まず、すとんと腹に落ちる。

能や書の真髄に触れるような感覚で、人々の暮らしの真髄に触れる。

若い人が持って帰れない感性情報を、やまほど持って帰れるのである。

 

60~70代は、それをあまりことばにしないから(ことばを超えたところにある深遠の納得だからね)、その真骨頂が若い世代には伝わりにくいが、この世代が元気でないと、国は威信を失い、芸術は衰退してしまう。

この世代は、精力的に「この世」を楽しんであげなきゃいけない。

この世代が動くことの効果は、経済効果だけじゃないのである。

「成熟脳 脳の本番は56歳から始まる より」

 

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脳の中では、運動会のリレーのように、神経がバトンをつないで、指令を伝達していきます。

しかし、たとえばC地点の神経細胞が倒れてしまい、指令がそこで止まってしまう、という事態が起こります。

このとき、すぐにC地点の神経細胞を救出できれば復活したのですが、時間が経ち、死んでしまって、その指令も届かなくなる。

これが運動麻痺や言語障害の起こる理由です。

 

ところが、脳のすごいところは、C地点から今度はほかのルートでバトンを渡そうとするのです。

新たなルートで、新たなリレーのチームを作り、「言葉を話す」という指令を伝えようとします。

この新チームは、以前のチームのようにバトンの受け渡しがうまくなく、スムーズに指令が届きません。

しかし、何度も繰り返し練習するうちに、だんだんうまく指令が伝わるようになっていきます。

このようにして、死んでしまった神経細胞は復元しないけれど、ほかのルートで代用できれば、言葉がある程度話せるようになり、失語症もよくなっていくというわけです。

 

ニューロン同士が情報伝達を行うこと、つまり神経機能的連絡を行うためには、新経路の交差点ともいうべきものが必要であり、この交差点をシナプスと言います。

このシナプスは、歳をとっても増加し、より成熟した結合が進行するとされています。

高度の創造過程にも高密度のシナプス形成が必要と思われ、そのためには、それに必要な素材として神経系構成成分、つまり栄養成分が必要なことは当然で、また、その構築作業のための酵素、そしてそれを補佐する補酵素的ビタミンも必要となります。

その中でも重要なものがビタミンB12なのです。

脳科学の発達によって、さまざまなことがわかり、新たな試みがされています。

あきらめずにチャレンジし続ければ、復活の日はいつか訪れるかもしれません。

 

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