第1章 慢性腎臓病に自覚症状ってあるの?
▼わずかな体調の変化がサインかも
慢性腎臓病の怖いところは、初期の段階では自覚症状がほとんどないことです。
気づかないうちに腎臓がどんどん悪くなり、はっきりとした症状が現れたときにはもう手遅れ、というケースも珍しくありません。
糖尿病などと同じく、サイレントキラーといえる病気なのです。
しかし、悪くなる前触れがまったくないわけではなく、腎臓機能が落ちてくると体調や尿に少し変化が現れます。
たとえば尿にたんぱく質が出ると尿が泡立ちやすくなりますし、血尿が出れば尿の色が濃くなります。
また、トイレへ行く回数がやたらに増えたり、尿があまり出なくなったりすることもあります。
尿のにおいがきつくなるのも前兆のひとつです。
一方、老廃物の排出が十分にされなくなると、体にむくみが現れます。
はっきりとわかるむくみでなくても、指輪や靴か少しきつく感じられるという軽度のむくみの場合もあります。
ほかにも、だるさや疲れを感じやすくなったり、貧血や息切れが頻発することもあります。
こうした自覚症状が出た場合、必ずしも慢性腎臓病とは限りませんが、腎臓が悪くなっている可能性がありますので、早めに医療機関を受診することをおすすめします。
何気ない体調の変化に思えるひとつひとつが、じつは慢性腎臓病のサインだったりするのです。
▼自覚症状が少なく気づいたときには手遅れに
自覚症状なし
↓
尿が少し変?
↓
だるさやむくみなど
初期段階ではほとんど自覚症状がなく、明らかな症状が出る頃にはかなり腎臓が悪くなっていることもある。
病気に気づくのはなかなか難しいが、下記のような様子がみられたら慢性腎臓病が進行している可能性があるので、普段からチェックしておきたい。
▼早期発見のためのチェックポイント
尿の状態がおかしい
□尿が泡立ち、その泡がなかなか消えない(たんぱく尿の疑いあり)
□尿が茶色いまたは黒色に近い(血尿)
□尿から強いアンモニア臭がする
□水分の取り過ぎでなく1日に10回以上トイレに行きたくなる(頻尿)
□尿が1日に3L以上(多尿)、または400ml以下(乏尿)
老廃物が十分に排泄されていない
□指輪や靴がきつくなった
□だるさや疲れやすさを感じる
□食欲不振や吐き気、全身のかゆみがある
□少しの運動で息切れする
□貧血や立ちくらみがよく起きる
□汗をほとんどかかない
「腎臓の話 より」
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人の体の老化は20代ごろから始まります。
老化は生きている以上避けられないものですが、生活習慣・食生活に少し気をつけるだけでも進行程度が変わってきます。
30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。
健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。
動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。
脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。
一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。
このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。
「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。
脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。
ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると動脈硬化の原因物質 (ホモシステイン・活性酸素)が増えるといわれています。
また、ビタミンB12は古くから、神経系の機能回復に効果があることが知られていましたが、最近の研究で、このビタミンB12の不足によって脳細胞の萎縮が進むことがわかってきました。
ビタミンB12は、脳の萎縮を食い止めるために重要な脳細胞のタンパクと核酸(DNA)の生合成を司っています。
新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。
その結果若さにもつながると考えられます。
ビタミンB12について?