第1章 急性腎障害に要注意!
▼原因を突き止め適切な治療を
腎臓の機能低下は非常に危険な状態ですが、これには短期間で急に悪くなる急性腎障害と、長期間かけて悪くなる慢性腎臓病があります。
急性腎障害は数時間~数日で急に腎機能が低下した状態で、脱水やショックなどによって起こります。
急に尿の出が悪くなったり、まったく出なくなったりすることが多く、食欲低下や倦怠感などが起こる場合もあります。
原因を突き止めて適切な治療をすれば回復する可能性があるので、迅速な対処が大事です。
この急性腎障害は、原因か腎臓の手前か(腎前性)、腎臓自体か(腎性)、腎臓から出た後か(腎後性)の3種類に分けて考えられます。
腎前性は出血や脱水で血流が悪くなった場合など、腎性は腎臓内の炎症など、腎後性は尿路に関する問題などが該当します。
原因によっては回復せず末期腎不全に陥ることもあり、厚生労働省の発表では毎年2000~3000人以上が急性腎不全によって亡くなっています。
これに対して、慢性腎臓病は数ヶ月以上かけて腎機能が低下していく状態で、腎臓がじわじわと破壊され、気づいたときにはもう回復か困難になっている状態です。
今や国民病といえるほど患者が増えていて、とくに気をつけたい病気のひとつです。
▼急性腎障害と慢性腎臓病
急性腎障害
数時間から数日のうちに急に腎機能が低下する病気。
何が原因で起こったかによって、3種類に分類される。
・腎機能が数日以内に低下
・急に尿が出なくなったりする
・治療により回復の可能性あり
慢性腎臓病
数ヶ月以上かけて腎臓がだんだん悪くなる病気
気づいたときにはかなり進行していて、もう回復が困難なことも多い。
・腎機能が数ヶ月以上かけて低下
・初期は症状がないことが多い
・失われた機能の回復は困難
▼急性腎障害の原因と分類
腎前性
腎臓の手前の血液循環などに原因があるもの。
出血やショックで腎臓への血流が悪くなった場合などが該当する。
腎性
腎臓そのものに原因があるもの。
腎臓内に炎症が起きたり、尿細管に障害が発生したりする場合が挙げられる。
腎後性
腎臓から出た後の尿路などに原因があるもの。
尿管や膀胱・尿道の閉塞や、骨盤内腫瘍などがこれにあたる。
「腎臓の話 より」
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人の体の老化は20代ごろから始まります。
老化は生きている以上避けられないものですが、生活習慣・食生活に少し気をつけるだけでも進行程度が変わってきます。
30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。
健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。
動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。
脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。
一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。
このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。
「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。
脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。
ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると動脈硬化の原因物質 (ホモシステイン・活性酸素)が増えるといわれています。
また、ビタミンB12は古くから、神経系の機能回復に効果があることが知られていましたが、最近の研究で、このビタミンB12の不足によって脳細胞の萎縮が進むことがわかってきました。
ビタミンB12は、脳の萎縮を食い止めるために重要な脳細胞のタンパクと核酸(DNA)の生合成を司っています。
新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。
その結果若さにもつながると考えられます。
ビタミンB12について?