前頭前野の働き 1.意欲→ドーパミン神経

前頭前野の働き 1.意欲ドーパミン神経

 

私たちが意欲を持つことができるのは、ドーパミン神経が働くためです。

 

ドーパミンという神経伝達物質は、私たちに心地よさや快感をもたらします。

ドーパミン神経が活発になり、前頭前野ドーパミンが分泌されると、「快」の情動が引き起こされ意欲が湧いてくるのです。

 

では、ドーパミン神経が活性化される引き金となるのはなんでしょうか。

 

それは、心理学でいう「報酬」です。

ここでいう報酬というのは、お金を得ることに限りません。

ある人にとっては成績が向上することであり、またある人にとっては試合に勝つことが報酬になります。

報酬は、夢や希望と言い換えてもよいでしょう。

 

つまり、夢や希望が叶うことを願い、一生懸命に努力するというシステムが、私たちの脳にしくまれているというわけです。

そして、それをつかさどっているのが、前頭前野の領域なのです。

 

人間を人間らしくしているのは、ただ行き当たりばったりに生きるのではなく、夢や目標を設定して、それに向かって意欲的に努力することだと思います。

そして、さんざん苦労した結果、ようやく夢や目標が成熟して喜ぶ。

そうした営みは、まさに人間の重要な部分といってよいでしょう。

 

前頭前野は、そうした人間の根本にかかわっている脳の部分なのです。

 

欧米の人たちは、育児や学習の場面において、ほめることが重要だといいます。

これは、ほめるという報酬を与えていくことによりドーパミンが出るようにして、子どもたちの意欲を引き出そうとしているわけです。

 

子どもたちだけではありません。

歴史的に見ても、人間はドーパミン神経を活性化することによって、進歩や向上を遂げてきたといっても過言ではないでしょう。

 

しかし、報酬を前提に努力するという点で、ドーパミン神経にはプラスの面だけでなく、マイナスの面が多いのも確かです。

実際、ドーパミン神経が強くなりすぎたことで、私たちの世界には、さまざまな問題が生じてきてしまいました。

脳科学者が教える「ストレスフリー」な脳の習慣 より」

 

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寒暖の差、生活の変化が激しい毎日は、私たちの身体にも大きなストレスを与えます。

そんな日々が続くと、自律神経は、その変化に対応しきれなくなって、やがて疲れやめまい、不眠、頭痛といった症状が現れてきます。

自律神経を整えるためには生活リズムを作るとともに栄養面も非常に大切です。

 

私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。

この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。

セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。

 

脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンアセチルコリンドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。

イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。

そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。

また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。

 

からだが疲れやすいのは、エネルギー不足のこともあり、からだにたまった老廃物がうまく代謝されないためでもあります。

ビタミンB群は、エネルギーの供給や老廃物の代謝にはたらいています。

いわば元気の素です。

ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。

また、ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると、動脈硬化の原因として注目されているホモシステインが増えるといわれています。

 

ビタミンB12について?

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