前頭前野の働き 2.共感力→セロトニン神経

前頭前野の働き 2.共感力セロトニン神経

 

「以心伝心」「第六感」ということばがあります。

 

こうしたことばに象徴されているように、私たちは言語を用いずに相手の心を読む能力を備えています。

それが共感力の源泉です。

この能力は、セロトニン神経が関係しています。

 

共感するためには、他者とコミュニケーションがとれなくてはなりません。

コミュニケーションの方法には2つあり、1つは言語によるコミュニケーション、もう1つは非言語のコミュニケーションです。

専門用語では、それぞれバーバルコミュニケーションと、ノンパーバルコミュニケーションと呼んでいます。

 

 

非言語のコミュニケーションとは何かというと、相手のしぐさ、表情、動作などから、その人の心のなか、意図、目的というものを読み取ることをいいます。

 

実は、現代という時代においては、これまで非言語のコミュニケーションはあまり重要視されてきませんでした。

 

というのも、生活環境や習慣が欧米化された結果、自分の意見をどうやって言語にして伝えるかという能力ばかりが大切にされて、日本の伝統的な価値観である「沈黙は金」ととらえる考え方がないがしろにされてしまったからです。

そのために、日本人の非言語のコミュニケーション能力はかなり弱ってきたといわざるをえません。

 

昔の日本人は、非言語のコミュニケーションに優れていました。

 

日本でマンガが発達したのも、非言語のコミュニケーションの歴史があったためではないでしょうか。

たとえ、マンガにセリフや説明が書かれていなくても、そのマンガの登場人物の表情やしぐさを見ることによって、その人物が何を意図して、何を目的として、どういう気持ちでいるかということを、私たちは読み取れるのです。

 

それはかつての日本では大家族が中心となっていたために、たいしてことばを話さなくても、相手の心がきちんと読めるという環境にあったからでしょう。

日常生活をしながら、共感力を磨くことができたわけです。

そして、お互いの心のなかを見たり見られたりしながら生活をしていれば、一般的にいってそれほど悪いことはできないものです。

 

ところが、現代の日本人は誰でも弁が立つようになってきた一方で、共感力が衰えてきてしまいました。

今は、ただ口数は多いだけで、相手の立場や気持ちを思いやる想像力が欠如してしまっている人が多いように感じられます。

脳科学者が教える「ストレスフリー」な脳の習慣 より」

 

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寒暖の差、生活の変化が激しい毎日は、私たちの身体にも大きなストレスを与えます。

そんな日々が続くと、自律神経は、その変化に対応しきれなくなって、やがて疲れやめまい、不眠、頭痛といった症状が現れてきます。

とくに人間関係の変化は想像以上に心身への影響が大きい。

気分が落ち込んだり一時的にうつ状態になってしまうこともあります。

とはいえ、そのうちに治ってしまうことが多いので、うつ状態でも必ずしも病気とは言えません。

しかし、落ち込みの程度が重い時や、落ち込みが長引いてしまうと、人の意欲は奪われて行動にも影響を及ぼします。

自律神経を整えるためには生活リズムを作るとともに栄養面も非常に大切です。

 

私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。

この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。

セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。

 

脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンアセチルコリンドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。

イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。

そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。

また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。

 

からだが疲れやすいのは、エネルギー不足のこともあり、からだにたまった老廃物がうまく代謝されないためでもあります。

ビタミンB群は、エネルギーの供給や老廃物の代謝にはたらいています。

いわば元気の素です。

ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。

また、ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると、動脈硬化の原因として注目されているホモシステインが増えるといわれています。

 

ビタミンB12について?

https://www.endokoro.com/