第10章 「人生を彩ってくれる要素」を複数持つ
自律神経を整える考え方として「自分でコントロールできるものか」「そうでないか」を考え、前者に意識を向けることを常に説いています。
そういう意味では「組織から自立(自律)した生き方」をすることはとても大切です。
それだけ自分でコントロールできる領域が増えるからです。
これをいうと「組織から独立して、フリーランスになったり、起業するということですか」という人がいますが、必ずしもそれだけではありません。
たしかにフリーランスや起業も組織から自立した生き方ですが、もう少しわかりやすく表現するなら、組織で働いていたとしても「組織内の自分を“人生のすべて”にしない」発想が重要だということです。
たとえば、上司に評価されないことが、ものすごく大きなストレスになっている人がいるでしょう。
自分が任されるはずだった重要ポストが「自分より能力の低い同僚」に決まってしまった。
組織の中で「自分が満足できる仕事」をしていない。
どれもよくある話でしょう。
これらのほとんどは「自分のコントロール外」の話で悩んでも仕方ありません。
しかし、組織内の自分が「人生のすべて」、あるいは「大きなウエイトを占めている」と、どうしても「嫌な気持ち」から抜け出せません。
今、組織で働いているとしても、うまくいかないことがあれば「別にそれがすべてじゃないからね」と軽やかに(強がりでなく)いえるような生き方をする。
これもまた広い意味での「組織からの自立」だと私は考えます。
家庭生活でもいいですし、趣味でも、地域のボランティアでもなんでも構いません。
あなたの人生を形づくり、彩ってくれる要素を複数持っておく。
そんな「自立した自分づくり」をぜひ今からはじめてみてはいかがでしょうか。
「はじめる習慣 より」
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人の体の老化は20代ごろから始まります。
老化は生きている以上避けられないものですが、何をどう食べるかで進行程度が変わってきます。
30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。
健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。
動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。
脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。
一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。
このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。
「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。
脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。
血管は「酸化」していくことで傷ついていきます。
たとえば、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が動脈硬化の原因になるということを聞いたことがあるかもしれません。
LDLコレステロール(以下LDL)が血管にへばりついて、プラークと呼ばれるこぶを血管の壁に形成していくのです。
ビタミンB12やB6、葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることもわかっています。
ビタミンB12について?