◎何度挫折してもいい
「今日が新しい人生のはじまり」には、もうひとつとても勇気づけられる意味があります。
きっとどんな人にも「やってみたけど、続けられなかった」「三日坊主で終わってしまった」という苦い経験があるはずです。
ダイエットをはじめたけれど続かなかった。
英会話の勉強をはじめたのに、身につかないまま放り出してしまったなどです。
しかし、そんなことを気に病む必要はまったくありません。
なぜなら「今日が新しい人生のはじまり」だからです。
ダイエットしたいなら、今日からはじめればいいだけ。
英会話でも、その他あらゆることでも同様です
はじめてみて続かなかったら、それはそれで構いません。
ここで「続ける習慣」をすすめているのではありません。
『はじめる習慣』です。
人生で一番若い今日、何かをはじめたいと思ったなら、それをはじめればいいのです。
「また挫折するんじゃないか」「続けられないんじゃないか」、そんな不安を感じるとしても、なんら心配はいりません。
続けられなかったとしても、またはじめればいいだけだからです。
たったひとつ「はじめる習慣」さえやめなければ、人生はいつでも「新しい一日」を迎えることができます。
◎今日からまた新しいゲームがはじまる
「はじめる」というテーマにおいて前向きな話ばかりしていますが、人生はそんなに明るく、楽しいことばかりではありません。
とてつもなく辛いことがあったり、まさに今、苦しくてたまらない状況にいる人もいるでしょう。
仕事でうまくいかないことがあったり、対人関係に悩んでいたり、家族とのシビアな問題を抱えている人もいるでしょう。
「そんな前向きに“はじめる”なんて気持ちになれないよ」と感じる人もいるかもしれません。
それでもなお、今日という日を「新しい人生のはじまり」にしてもらいたいと願っています。
2023年、全国高等学校野球選手権記念大会の決勝で慶応義塾高等学校に敗れ、惜しくも優勝を逃がした仙台育英学園高等学校硬式野球部の須江航監督は試合後にこんな言葉を残しています。
人生は敗者復活戦。
本当にその通りだと思います。
私たちの人生ままならないことばかりです。
辛い境遇に打ちのめされ、下を向きたくなることもしばしばです。
でも、やっぱり顔を上げてほしい。
そう願っています。
そのほうが自律神経が整って、心身ともに健康でコンディションがよくなるからです。
今日が新しい人生のはじまり。
この言葉がどうにも受け止めにくいときは、たとえば「人生は毎日が敗者復活戦」と考えてみるのはどうでしょうか。
昨日は「負け」かもしれませんが、今日から新しいゲームがはじまります。
それがどんなゲームであっても構いません。
「はじめる習慣 より」
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寒暖の差、生活の変化が激しい毎日は、私たちの身体にも大きなストレスを与えます。
そんな日々が続くと、自律神経は、その変化に対応しきれなくなって、やがて疲れやめまい、不眠、頭痛といった症状が現れてきます。
とくに人間関係の変化は想像以上に心身への影響が大きい。
気分が落ち込んだり一時的にうつ状態になってしまうこともあります。
とはいえ、そのうちに治ってしまうことが多いので、うつ状態でも必ずしも病気とは言えません。
しかし、落ち込みの程度が重い時や、落ち込みが長引いてしまうと、人の意欲は奪われて行動にも影響を及ぼします。
私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。
この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。
セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。
脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンやアセチルコリン、ドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニン、アセチルコリン、ドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。
ビタミンB12について?