第3章　流れの悪いときほど「自分」に目を向ける

第3章　流れの悪いときほど「自分」に目を向ける

人は流れが悪いときほど、周りを見てしまいます。

ある人は上司との関係がよくて羨ましい。

あいつは実力はたいしたことないのに、上司に取り入るのがうまくて出世している。

学生時代の友だちの職場は楽しそう。

あの人は家がお金持ちだから簡単に会社を辞められるけど、自分はそうはいかない。

自分は子育てや介護をしながら働いているのに、あの人は気楽でいい。

挙げればキリがありません。

しかし、流れの悪いときに周りを見ても、自律神経を乱し、気持ちもコンディションも落ちるばかりでろくなことはありません。

周りを見て自分も同じような状況へ変化できるなら、それをやればいいのですが、たいていは「あの人はいいけれど、私はできない」から抜け出せません。

自分のコントロール外に目を向け、ますます自律神経を乱すだけです。

自律神経を乱さない基本として、私はよく「期待しない」といいます。

結局、誰も助けてくれませんから、自分でなんとかするしかありません。

流れが悪いときは天も味方してくれないので、なかなか苦しい状況です。

しかし、だからといって他人を恨んだり、羨んだりしても仕方ありません。

流れが悪いときほど「自分、自分、自分」。

自分に目を向けます。

今、自分にできることは何か。

とにかく、それを考えます。

そして、たいてい最初にできるのはコンディションを整えること。

朝起きたらコップ1杯の水を飲み、1分ほどゆっくり深呼吸をして、散歩するなり、少し体を動かすなりをしてみる。

朝食をしっかり摂り、一日を心身ともにコンディションよくはじめる。

最終的に一番強いのは、どんなときでも自分に目を向けられる人です。

自分にできること、コントロールできることを粛々とやる。

それが流れに翻弄されない極意です。

「はじめる習慣より」

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寒暖の差、生活の変化が激しい毎日は、私たちの身体にも大きなストレスを与えます。

そんな日々が続くと、自律神経は、その変化に対応しきれなくなって、やがて疲れやめまい、不眠、頭痛といった症状が現れてきます。

とくに人間関係の変化は想像以上に心身への影響が大きい。

気分が落ち込んだり一時的にうつ状態になってしまうこともあります。

とはいえ、そのうちに治ってしまうことが多いので、うつ状態でも必ずしも病気とは言えません。

しかし、落ち込みの程度が重い時や、落ち込みが長引いてしまうと、人の意欲は奪われて行動にも影響を及ぼします。

私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。

この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。

セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。

自律神経を整えるためには生活リズムを作るとともに栄養面も非常に大切です。

からだが疲れやすいのは、エネルギー不足のこともあり、からだにたまった老廃物がうまく代謝されないためでもあります。

ビタミンＢ群は、エネルギーの供給や老廃物の代謝にはたらいています。

いわば元気の素です。

Ｂ群は協力しあっていますから、どれが欠けても疲れやすくなります。

そして、ビタミンＢ12や葉酸をはじめとするビタミンＢ群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。