第3章 人を恨まず、悪口をいわず、笑顔でいる
流れが悪いときの極意は「人を恨まず、悪口をいわず、笑顔でいる」だと私は考えます。
私も聖人君子ではありませんから、若い頃はそんなことはまったくできませんでした。
自分より優遇されている人は恨みたくなりますし、陰で悪口もいいました。
笑顔でいるなどもってのほかです。
しかしそんなことをしても、状況はまったく改善されません。
むしろ、自分の自律神経を乱し、嫌な思いをいつまでも引きずり、集中力が下がり、ミスも増えるなど悪いことばかりです。
組織であれ、物事の大勢は流れで決まります。
2023年の大河ドラマは徳川家康の生涯を描いていましたが、彼ほど流れに味方された天下人はいません。
徳川家康に実力がなかったとはいいませんが、巡り合わせによって天下を治めるまでに至ったことは明白です。
徳川家康を祀った日光東照宮には「見ざる、言わざる、聞かざる」の「三猿」があります。
これこそじっと流れを待つ極意であり、自律神経を乱さない基本でもあります。
自分に流れが来ていないとき、ぜひとも「人を恨まず、悪口をいわず、笑顔でいる」を意識してみてください。
修行みたいなものですが、そもそも人生とは修行のようなものです。
そんな修行をはじめてみてはいかがでしょうか。
恨んだり、悪口をいうどころか、流れがよく、調子に乗っている人を「あの人は素晴らしいですね」と褒め称えるくらいになれば一流。
もちろん皮肉ではなく、本気でいうのです。
でも、それこそが自分に流れを引き寄せるコツ。
流れはコントロールできませんが、自律神経が安定し、いつも笑顔でいる人に、いい話は転がり込んでくるものです。
「はじめる習慣 より」
*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+
寒暖の差、生活の変化が激しい毎日は、私たちの身体にも大きなストレスを与えます。
そんな日々が続くと、自律神経は、その変化に対応しきれなくなって、やがて疲れやめまい、不眠、頭痛といった症状が現れてきます。
とくに人間関係の変化は想像以上に心身への影響が大きい。
気分が落ち込んだり一時的にうつ状態になってしまうこともあります。
とはいえ、そのうちに治ってしまうことが多いので、うつ状態でも必ずしも病気とは言えません。
しかし、落ち込みの程度が重い時や、落ち込みが長引いてしまうと、人の意欲は奪われて行動にも影響を及ぼします。
私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。
この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。
セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。
自律神経を整えるためには生活リズムを作るとともに栄養面も非常に大切です。
からだが疲れやすいのは、エネルギー不足のこともあり、からだにたまった老廃物がうまく代謝されないためでもあります。
ビタミンB群は、エネルギーの供給や老廃物の代謝にはたらいています。
いわば元気の素です。
B群は協力しあっていますから、どれが欠けても疲れやすくなります。
そして、ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
ビタミンB12について?