第3章 しょうゆは、かけずにつける
塩分は、やっぱり血管の大敵
しょうゆと味噌は優秀な発酵食品です。
腸内環境をより良くしてくれる調味料です。
しかし、1つ難点があります。
それは、「塩分濃度が高い」ということです。
塩は血管の大敵の1つです。
しょうゆ大さじ1に含まれる塩分量は2.9グラム、一般的な味噌汁一杯の塩分量は1.5グラムです。
厚生労働省が推奨している1日の塩分量は男性7.5グラム、女性6.5グラム未満ですから、しょうゆ大さじ1はかなり大きいといえます。
しょうゆも味噌も適量を使うことが大切です。
減塩生活のコツ
簡単なのは、塩分の少ないしょうゆに替えてしまうことです。
塩分が通常のしょうゆの50~80%のものを「うす塩」、50%以下のものを「減塩しょうゆ」と呼んでいます。
市販の減塩しょうゆに替えれば、単純に半分になるわけです。
ただし、「物足りない」からといってかけすぎないようにしましょう。
もう1つの方法は、食べものに直接、かけないということです。
おしんこやおひたし、冷奴にしょうゆをぐるりとかけ回す人がいますが、それは大さじ1くらい使うことになります。
小皿にしょうゆを出して、必要な量をつけながら食べましょう。
もちろん、野菜炒めなどにかけ回すのもよくありません。
塩が足りないのではなく、単なる習慣でしているケースが多いようです。
見直してみてください。
そして、徐々に小皿に出す量を減らしていきます。
小皿に余ったしょうゆの量を見て、次のときに調整するのです。
こうして工夫すれば、自然と減塩できます。
「血管が強くなる習慣 より」
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人の体の老化は20代ごろから始まります。
老化は生きている以上避けられないものですが、何をどう食べるかで進行程度が変わってきます。
30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。
健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。
動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。
脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。
一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。
このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。
「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。
脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。
血管は「酸化」していくことで傷ついていきます。
たとえば、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が動脈硬化の原因になるということを聞いたことがあるかもしれません。
LDLコレステロール(以下LDL)が血管にへばりついて、プラークと呼ばれるこぶを血管の壁に形成していくのです。
ビタミンB12やB6、葉酸の吸収が悪くなると、活性酸素やホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることもわかっています。
ビタミンB12について?