【もやもや病】

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【もやもや病】
もやもや病は、正式には「ウイリス動脈輪閉塞症」といい、1957年に日本で発見された病気です。
日本人に多く発症し、発症のピークは10歳以下の子どもと3040代の成人です。
 
≪もやもやしたバイパス血管ができる病気≫
 
脳内には、脳細胞に酸素や栄養を送り込むための動脈網が形づくられています。
その中心ともいえるのが、ウイリス動脈輪と呼ばれるリング状の動脈血管です。
東京の高速道路網にたとえると、中央環状線に相当します。
 
この中央環状線に、なんらかの原因で閉塞(渋滞)が生じると、血流(交通)がとどこおってしまいます。
実際の交通網であれば、これでは社会活動に支障が生じますので、車は脇道や抜け道を通って目的地に行こうとします。
毎日のように渋滞することがわかっている場合は、バイパスが建設されることもあります。
 
血液も同様で、ウイリス動脈輪が閉塞したり狭窄したりすると、脇道やバイパスに相当する血管が自然につくられることになります。
このときにつくられたパイパイ血管を画像診断装置で撮影すると、タバコの煙がもやもやとただよっているように見えるところから、「もやもや病」と呼ばれるようになりました。
 
ウイリス動脈輪が閉塞する原因はまだわかっていません。
 
≪子どもは虚血発作、成人は出血発作≫
 
必要十分なバイパス血管がつくられていれば問題ないのですが、実際には血管網が不十分であったり、組織的に弱いという欠点があります。
その結果、一時的な脳虚血を起こしたり、脳出血くも膜下出血を起こして、もやもや病が発見されることになります。
 
もやもや病の発症が多いのは、10歳以下の子どもと3040代の成人です。
 
● 子どものもやもや病
子どもの脳卒中の約40%はもやもや病であると考えられています。
ほとんどの場合、過呼吸をを引きがねにして脳の虚血発作(一過性脳虚血発作)が誘発されます。
 
例をあげると、大泣きしたあと、大声で歌ったあと、ラーメンをすすり込んだあと、熱い食べ物を吹いて冷ましたあと、全力疾走したあと、笛やハーモニカを吹いたあとなどです。
 
血液中の二酸化炭素濃度が低下して脳の動脈が収縮し、脳への血流が減少して虚血状態になります。
意識が遠くなる、しゃべりにくくなる、手足が動きにくくなる、手足に力が入らなくなる、頭痛がする、けいれんを起こすなどの症状があらわれますが、ほとんどの場合、数分から30分程度で症状が消えて元に戻ります。
 
大人であれば、このような症状がときどき起きると、「何かおかしい」と判断できますが、子どもの場合は無意識に過呼吸にならないように生活しているケースも多く、発見が遅れる場合もあります。
 
発作を繰り返すと、成長期の脳に悪影響を及ぼしたり、場合によっては脳梗塞を起こすこともあります。
 
● 成人の場合
3040代の成人では、もやもやとしたバイパス血管から出血し、脳出血くも膜下出血を起こすケースがほとんどです。
出血した部位によって、頭痛や嘔吐が起こり、意識障害や片マヒがあらわれます。
 
女性のほうが男性より多いことも特徴です。
 
≪診断はMRIやMRAで≫
 
もやもや病が疑われる場合は、CT検査やMRI検査、脳波の検査を行い、他の病気との識別を行います。
小児の場合は、てんかんとの識別が重要です。
 
診断の確定には脳血管造影が欠かせませんが、最近では患者に負担の少ないMRIやMRAでほとんど診断がつくようになりました。
特定疾患による医療費の公費負担を申請する場合も、MRAなどで判断が可能であれば、脳血管造影をする必要はありません。
 
≪子どもの場合は外科的治療が有効≫
 
もやもや病を発症した場合、急性期の治療は、脳梗塞脳出血くも膜下出血に準じます。
 
もやもや病の原因がわからないため、根本的な治療法はありません。
内科的には、虚血状態を改善するために、抗血小板薬、抗凝固薬、血管拡張薬などの投与が行われます。
 
外科的治療としては、常に不足している脳への血流量を補うための手術、あるいはバイパスをつくってもやもや血管への負担を軽くする手術などが行われます。
 
虚血発作を抑える目的で行う手術にはさまざまな方法がありますが、脳血管の血流が確保されることによって、しだいに脳虚血発作が消失していきます。
子どもの場合、しびれやけいれんなどの症状の改善、知能低下の防止などにも明らかに効果が見えています。
 
一方、成人の場合は、再出血の防止が手術の目標になります。
血管吻合術によってバイパス血管をつくる手術が行われますが、現段階では手術の効果についてのデータが不足しており、全国レベルで検討が進められています。
 
※子どもの学校生活
虚血発作を繰り返している間は、学校生活にかなりの制限が加わらざるをえません。
走らない、大声を出さない、笛を吹かないなどの制限をしないと、意識障害を起こすことがあるからです。
このため、子どものもやもや病では、ほとんどの場合、外科的手術を行って血行を改善させます。
 
外科的治療を行ったあとは、症状が安定するにつれて、特殊な運動を除けば、ほとんど普通の生活ができるようになります。
制限したほうがいい特殊な運動とは、頭部の打撲や過呼吸が起こりやすいボクシング、ラグビーなどです。
 
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隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。
認知症の多くは、脳血管障害の積み重ねで起こり、その原因のほとんどが脳梗塞です。
脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから脳の血管を健康に保つ生活を心がけ、脳梗塞を予防し、脳の健康を守ることが大切なのです。

<ビタミンB12の働き>
・新しい細胞を作り、壊れた細胞を修復する働き。
・神経の壊れた部分を修復する働き。
・伝達物質を作る働き。
・免疫を正常にする働き。
・脳の詰まったところをかき出す働き。
・血流をよくする働き。
このような様々なはたらきがあります。
また、ビタミンB12は大量かつ配合によって効果的に働きます。
 
ビタミンB12は、水溶性(水に溶ける)ですが、脂肪成分となじみやすい構造をもっています。
脳は、たんぱく質とともに脂肪成分を多く含む器官です。
そのため、ビタミンB12はたやすく脳に入り、脂肪成分による汚れで詰まった部分を洗い出すことにより、元どおりの健全なものに復元し、また、切れた部分があればつなげて、修復作用を発揮します。
 
ビタミンB12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
同時に、動脈硬化の原因となるホモシステイン活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きも持っています。
日常の生活習慣や生活環境を改善するとともに栄養面を改善することが大切です。
 
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を、正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
脳と神経の修復・再生のビタミンB12
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