外に出て刺激を受けることが大切

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外に出て刺激を受けることが大切
 
たとえば、定年で会社、仕事から離れて自由になると、それがかえってストレスになってしまう人のほうが多いのではないでしょうか。
 
退職金にも年金にも恵まれていて経済的には安心で、「さて定年後は好きなことをしよう」と思っていたところ、いざ定年になったら、何をしていいかわからなくなって落ち込んでしまうというのは、よく聞く話です。
これまでのような仕事関係、人間関係のストレスがなくなり、ストレスフリーになったのに、かえって落ち込んでしまうのです。
 
これは、外からのストレスはたしかになくなるのですが、内から出てくる渇望ストレスすらでてこなくなってしまった状態です。
外からの刺激、ストレスがなくなるというのは必ずしも幸せではないのです。
 
ことに男性は、定年で仕事をやめてしまうと、人間関係もほとんどなくなってしまうことが多いようです。
奥さんは、子どもの学校や地元の活動、趣味などで、それまでに人間関係を培ってきています。
しかし、男性は、子どもの教育も地元の活動などもすべて奥さん任せで、仕事以外の人間関係はほとんどありません。
そのため定年になったとたんに、人間関係がほとんどなくなってしまうという人が多いのです。
 
奥さんは始終出かけていくのに、自分だけは家で留守番。
外出する奥さんに、何時に帰るのかうるさく聞いて、奥さんに嫌がられたり、奥さんにとっては、一日中家にいる夫のための食事の支度がストレスになったりします。
少し前に話題になった渡辺淳一さんの『孤舟』は、そういった定年後の夫婦の機微が描かれています。
 
定年になれば、いままでのように毎日外に出て行く必要がなくなります。
外に出ることもストレスですし、人と会うのはなおさらストレスです。
ですから、家の中で一人でゆっくりしていればストレスがないように思えるかもしれません。
しかし、まったく刺激もなく、身体的なストレスもないことが、かえってストレスになってしまうのです。
ですから、外に出て、適度なストレスを求めたほうがいいのです。
 
定年で家に引きこもりがちなるのを何とかしようとすれば、外に出ることです。
会社を定年になってしまったら、もはや以前の会社に自分の居場所はないでしょう。
 
大学の先生の場合は、定年になっても図書館は自由に出入りできます。
定年になって研究室がなくなり、講義をすることがなくなっても、これまで通り週に何回かは大学に来て、図書館などで本を読んで帰るという生活を続けることもできます。
 
一般のビジネスマンには、大学の先生がそれまで通りに図書館を使えるような、そんな施設があるわけではないでしょう。
そういう意味では、自分でそうした場所を見つけなければならないのですが、いきなり家にひきこもるのではなく、ある程度のペースで行けるような居場所を見つけることが大事です。
外に出れば、自然と人と接します。
「心も脳も元気になるストレス整理術! より」
 
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私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。
この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。
セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。
 
神経伝達物質の材料になる成分を補うことが大切です
仕事がたまっていたり、疲れていたりするときに、自分の思いどおりに物事が進まないと、イライラしやすくなります。
また、つねにイライラしやすく、状況によってキレやすくなるという人もいます。
こうしたイライラの原因は、脳の神経を伝達する機能の低下によって、脳の緊張・興奮状態が過剰になっているのではないかと考えられています。

脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンアセチルコリンドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
 
◆ビタミンB12とは…?◆
ビタミンB12の研究初期は、ビタミンB12といえば悪性貧血、悪性貧血といえばビタミンB12といわれました。
しかし、現在のビタミンB12は、神経ビタミンとしての認識が一般的となっています。
末梢神経の不調 ―手足の痺れ・麻痺・痛みなど― はもちろん、中枢神経 ―脳・脊髄― の機能低下にも有効であることが明らかになっています。
 
近年、日本人の死因の上位占めているガン・心筋梗塞・脳血管系の疾患、そして高血圧症などの生活習慣病の多くは、戦後、日本人の食生活が欧米化し、動物性食品を多くとるようになったことに起因すると言われています。
 
長寿のためには、動物性食品を控えた方が良いという事ですが、動物性食品を摂らないことからビタミンB12を摂取できなくなる恐れがでてきます。
ビタミンB12を摂取できないことで、脳のビタミンとしての作用が欠落してしまうという深刻な問題も起きています。
 
ビタミンB12は、肉や魚介類、卵、乳類などの動物性食品には多く含まれますが、原則として植物性食品には含まれません。
植物性でも例外的に、納豆やみそなど発酵食品、のりなどの海藻に含まれます。
 
ビタミンB12は腸で吸収されます。
しかし、その前に胃の内因子と結合することで吸収される状態を作っているため、胃を切除している人などの場合は、胃の内因子なしで吸収されるために大量のビタミンB12を補給する必要があります。
胃の粘膜が萎縮している人や、胃の働きが弱い人も同様です。
 
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
 
ビタミンB12について