ストレスホルモンの過剰が病気のリスクに-心の健康が体の健康を左右する-

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ストレスホルモンの過剰が病気のリスクに-心の健康が体の健康を左右する-
 
普段の生活の中で、精神が安定していればそれほど喜怒哀楽の感情が激しく動くことはありませんが、人間関係でこじれたり悲しいことがあると、感情のリズムが揺さぶられます。
いくら感情をうまくコントロールしようとしても、そういったストレスを抱えて生きるのが私たちの日常生活といえるのでしょう。
 
交感神経の緊張によって、コルチゾール、アドレナリン、ノルアドレナリンなどのストレスホルモンが分泌されます。
コルチゾールは、もともとはブドウ糖を新につくりだすきっかけになるホルモンですが、量が多いと血圧を高め、動脈硬化を促進させるなどのマイナス要素を招きます。
さらには、コルチゾールはリンパ球のひとつであるNK細胞の働きを無効にしてしまいます。
 
生物は生命が脅かされるなどの危機に遭ったときに、危険や不安を乗り越えようとするのですが、それがストレス反応ということができます。
つまり、アドレナリンやノルアドレナリンなどのホルモンが分泌されるのは、危機に対処するためなのです。
普通は、一時的に激しい怒りがわいて頭にカッと血が上るようなことがあっても、アドレナリンやノルアドレナリンの分泌は短時間で、長くても30分程度なのです。
 
ストレスの最初の反応はアドレナリンやノルアドレナリンの分泌、ついでコルチゾールの分泌という流れになります。
体としてはコルチゾールを分泌してストレスを和らげようとするわけですが、それが出続けて過剰になることによって血圧を上げ動脈硬化の原因ともなり、免疫力を落とします。
ですから、強いストレスを長く抱えることになると、病気を引き起こしやすくなるのです。
 
無気力、自信喪失、絶望などのとき副交感神経に偏る場合もありますが、不安を感じているときは、基本的には交感神経緊張状態です。
私たちは、不安が高じて悲しい感情が強くなったときには、泣いて涙を流したりします。
それは泣くことで交感神経の緊張を和らげるからです。
 
泣いたり、笑ったりすることは副交感反射で、それまで交感神経緊張状態にあったのを、副交感神経優位にもっていく作用があります。
人間は、そのようにバランスをとっているのです。
 
悲しいときに我慢して泣くことができないと、交感神経緊張状態から逃れることができません。
交感神経緊張状態が長く続くと、免疫のバランスが崩れ、病気になりやすくなってしまいます。
 
反対に大きな悲しみに見舞われても、泣いて吹っ切れることができる人は病気にはなりにくいのです。
しかし、悲しみにとらわれ続けていると、白血球全体の数にも影響を与え、徐々に減っていきます。
結果的に病気になりやすくなるのです。
 
まったくストレスのない生活などは、現代社会では考えられません。
多少のストレスがあっても、それを持続させずに、その場でうまく受け流していくことができれば健康をそこなうようなことも、免疫力を落とすこともないのです。
 
ストレスに敏感な人は、ストレスを早めに感じ取ることによって、生き延びることができるということがあります。
逆に、鈍い人は平気で危険なことをおかして、そのために病気になったり、命を落とすこともあるでしょう。
 
ストレスなどはあって当たり前なのですから、要はいかにうまく受け流すようにできるかどうかです。
「免疫力が上がる生活下がる生活 より」
 
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私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。
この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。
セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。
 
神経伝達物質の材料になる成分を補うことが大切です
仕事がたまっていたり、疲れていたりするときに、自分の思いどおりに物事が進まないと、イライラしやすくなります。
また、つねにイライラしやすく、状況によってキレやすくなるという人もいます。
こうしたイライラの原因は、脳の神経を伝達する機能の低下によって、脳の緊張・興奮状態が過剰になっているのではないかと考えられています。

脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンアセチルコリンドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
 
◆ビタミンB12とは…?◆
ビタミンB12の研究初期は、ビタミンB12といえば悪性貧血、悪性貧血といえばビタミンB12といわれました。
しかし、現在のビタミンB12は、神経ビタミンとしての認識が一般的となっています。
末梢神経の不調 ―手足の痺れ・麻痺・痛みなど― はもちろん、中枢神経 ―脳・脊髄― の機能低下にも有効であることが明らかになっています。
 
近年、日本人の死因の上位占めているガン・心筋梗塞・脳血管系の疾患、そして高血圧症などの生活習慣病の多くは、戦後、日本人の食生活が欧米化し、動物性食品を多くとるようになったことに起因すると言われています。
 
長寿のためには、動物性食品を控えた方が良いという事ですが、動物性食品を摂らないことからビタミンB12を摂取できなくなる恐れがでてきます。
ビタミンB12を摂取できないことで、脳のビタミンとしての作用が欠落してしまうという深刻な問題も起きています。
 
ビタミンB12は、肉や魚介類、卵、乳類などの動物性食品には多く含まれますが、原則として植物性食品には含まれません。
植物性でも例外的に、納豆やみそなど発酵食品、のりなどの海藻に含まれます。
 
ビタミンB12は腸で吸収されます。
しかし、その前に胃の内因子と結合することで吸収される状態を作っているため、胃を切除している人などの場合は、胃の内因子なしで吸収されるために大量のビタミンB12を補給する必要があります。
胃の粘膜が萎縮している人や、胃の働きが弱い人も同様です。
 
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
 
人間の体質改善は約3ヶ月程度が基準となっているため、続けなければ効果が得られません。
日常の生活習慣や生活環境を改善するとともに栄養面を改善することが大切です。
 
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