料理は健康の基本だからこそ

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料理は健康の基本だからこそ

 

「今日の夜ご飯、何がいい?」

「そうだな、温かいものが食べたいから、シチューがいいかな」

「わかったわ」

 

夕食前には多くの家庭でこんな会話が交わされるでしょう。

 

ひと昔前、「わたしつくる人、ボク食べる人」というラーメンのCMが男女差別だと問題になりましたが、今もまだ、もっぱら「ボク食べる人」で、料理ができるプロセスを知らない男性は少なくないと思います。

 

たとえはシチューなら、食材を選んで分量を決める、素材を洗う、野菜の皮をむく、適当な大きさに切る、鍋に油を引いて炒める、水を加えてじっくり煮込む、調味料で味を調える、ルーでとろみをつける、お皿に彩りよく盛りつけると、これだけの工程があるのです。

 

ルーを使わないご家庭なら、その工程はさらに複雑になるでしょう。

また、ほかに何品かの料理を同時進行でつくることもありますから、食事の時間ぴったりにすべての料理ができ上がるためには、手順、調理時間、効率などを瞬時に頭の中で計算して作業しなくてはなりません。

つまり、料理というものは、とても頭を使う仕事なのです。

 

加えて、料理には「実験」と「創造性」という要素もあります。

 

時々料理店で「創作料理」というジャンルのメニューを見かけますが、ありきたりでない料理を創作するというのは、前頭葉が大喜びする試みです。

 

毎日の料理に「新しい体験」と「新しい味」を求めることで、頭の中では脳みそが汗をかくほどフル回転し、全力を費やすのです。

 

特に新しい食材を試す時は、切り方から調理法、味付けやほかの食材との組み合わせ、調理時間や盛りつけ方まで、多くの初体験があります。

こんな刺激的な体験に前頭葉が張り切らないわけがありません。

 

「時間がないんだから、そんなに手間のかかることを毎日できないわ」という人でも、いつもと違う食器を選ぶとか、季節に合ったランチョンマットを敷くとか、ちょっとした工夫をするだけで、脳への刺激は変わります。

 

もし時間があれば、「今日は思い出の味をたどるメニュー」「今日は旅先で出会った味を再現する献立」という風にテーマを決めて、遊び心のある料理をするのも楽しいでしょう。

 

日本ではちょっと探せば世界各国の料理の食材が手に入ります。

そして、インターネットで検索すれば、そのつくり方も親切な人がアップしてくれています。

また、いろんな国の料理を食べに行き、そのレストランで食材を分けてもらって料理をしたら、脳はフル回転です。

 

冒頭では「料理ができるプロセスを知らない男性」と書きましたが、実は最近、60歳以上のシニア層では、「料理大好きメンズ」が急増しています。

 

料理を定年後の趣味にしようと料理教室に通ううち、どんどん興味が募って、夫婦で食べ歩きをするのが習慣になった人や、本場の味を試してみたいと、スペインまでパエリアを食べにいった人、3年かけてそば打ち名人になった人など、男性が料理に凝るとかなりマニアックなところまで掘り下げるようです。

 

中には趣味の釣りで獲物をさばくために料理を始め、やがて海鮮料理の店を出した人までいますから、やはり冒険心と探検心があれば心の若さは保てるのでしょう。

「感情の老化を防ぐ本 より」

 

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記憶力の減退も、脳の老化を示す典型的な症状ですが、記憶のネットワークを活性化する働きをしているのが、脳の海馬という組織であることはよく知られています。

その海馬には、アセチルコリン系神経が集中しているのです。

脳が老化し、萎縮してしまうアルツハイマーとの関係はとくに深く、アルツハイマーの脳ではアセチルコリンが減少していることから、アセチルコリン不足がアルツハイマーのひとつの原因とも考えられています。

 

アセチルコリンの合成にはコリン、ビタミンB1、ビタミンB12などがかかわっています。

同時にこれらの栄養をとることが、アセチルコリンを増やすことにつながるわけです。

通常、コリンはレシチン(フォスファチジルコリン)のかたちで、食材から摂取されます。

レシチンアセチルコリンの材料になるだけではなく、細胞膜の材料にもなっています。

とくに脳の神経細胞の細胞膜にはたくさん含まれていて、多彩な働きをしています。

血液にのって運ばれる栄養の細胞内へのとり込みや細胞内の老廃物の排出、神経伝達物質の放出や情報ネットワークの形成といった、脳の機能全体に深くかかわっています。

これが、レシチンが「脳の栄養素」と呼ばれるゆえんです。

そのレシチンを多く含んでいる食品の代表が卵黄です。

 

また、老人の認知症の3割~5割を占めるアルツハイマー病の場合は、脳細胞が萎縮する病気です。

この萎縮を食い止めるためには、脳細胞を生成するためのタンパク合成、核酸(DNA)合成が順調に行われる必要があるのです。

ビタミンB12は、脳細胞のタンパクと核酸(DNA)の生合成を司っています。

新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。

その結果若さにもつながると考えられます。

 

ビタミンB12について?

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