主食は精製されていないものを!

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食は精製されていないものを!

 

生活習慣病の原因として、何かと悪者にされがちな糖質も、人間の身体を動かすエネルギー源として、とても大事な栄養素です。

なぜこんなに悪者にされているのでしょう?

それは、現代人が必要以上に身体のなかに糖質を余らせているからだと思います。

糖質は、身体や脳を動かすときに一番最初にエネルギーとして使われます。

そのため、本来なら身体のなかにはほとんど残りません。

じつは、戦前には、米が1日の食事のほとんどを占め、炭水化物の摂取量は、食事全体の8割にものぼっていました。

糖質は甘いものだけでなく、米や小麦などの炭水化物にも豊富に含まれているので、米ばかり食べていれば、当然糖質だらけの食事をしていたことになります。

それでも、当時は現代のように生活習慣病はありませんでした。

もちろん、現代人は昔に比べて運動量が圧倒的に減っていますから、エネルギーの消費自体が以前より少なく、同じ量を食べても糖質が運動不足によって余りやすい環境ではあります。

でも、違いは運動量だけではありません。

食べているお米の質が昔といまでは違うのです。

当時の主食は、白米ではなく玄米。

白米は、玄米から胚芽と糠を取り除き、胚乳という白い部分だけに精製したものです。

じつは、取り除かれてしまった胚芽や糠には、ビタミンB群や食物繊維が豊富に含まれています。

糖質を分解するには、ビタミンB群が必要です。

つまり、玄米を食べていた戦前には、お米を食べると糖質を分解するビタミンB群も一緒に摂取できていたため、糖質がスムーズに消費されていたのです。

現代人はただでさえ運動量が減っているのに、玄米のかわりに白米を食べることでビタミンB群が不足し、糖質が分解されずに余ってしまい、糖質過多の状態に陥っています。

生活習慣病は、糖質の余りすぎで起こる急激な血糖値の上昇が大きな原因といわれています。

ビタミンB群以外にも、玄米に含まれる食物繊維と玄米油には、血糖値の急激な上昇を抑える働きがあります。

野菜の食物繊維より、穀物に入っている食物繊維のほうが、血糖の上昇を緩やかにするそうです。

さらに、食物繊維と脂肪分を一緒に摂ると、消化吸収スピードもゆるやかになります。

玄米なら、ビタミンB群、食物繊維、玄米油の働きで、糖質の過剰な吸収を防ぐことができるのです。

 

玄米油に含まれている「ガンマオリザノール」という栄養素にとくに注目しています。

脳内の中枢神経と構造がよく似ており、食べれば中枢神経の修復にも一役買ってくれるからです。

脳の機能が活性化すれば、精神症状も良くなってきます。

中枢神経は、血糖を調節する指令も出すところですから、摂取すれば血糖値もコントロールされやすくなります。

さらに、腸内環境も良くする効果もあるといわれています。

琉球大学の益崎裕章教授の研究によれば、自閉症などの精神疾患や肥満のマウスにガンマオリザノールを与えることで、症状の改善に成功したそうです。

こんなに素晴らしい成分が玄米には含まれているのに、精製してわざわざ取り除いてしまうのはもったいないことです。

糖質の働きを助けるために、胚芽や糖に、ビタミンB群と食物繊維、ガンマオリザノールを入れたのは人間ではありません。

誰が入れてくれたのかといえば、神様以外には考えられません。

ガンマオリザノールは、玄米にしか含まれない特有の成分。

お米を主食にする日本人に神様がくださった、すばらしいプレゼントです。

自然そのままの形、精製されていない玄米を食べるのが、身体にとっては絶対に良いのです。

ほかの主食についても同じことです。

精製された白い小麦粉より、全粒粉やふすま小麦、小麦胚芽のほうが、ビタミンや食物繊維が豊富に含まれています。

お米なら白米より玄米、パンなら真っ白いパンよりも、全粒粉やふすま小麦などを使った茶色がかかったタイプを選んでみてください。

たったそれだけで、栄養バランスが整いやすくなりますよ。

「栄養で人生は変わる より」

 

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からだが疲れやすいのは、エネルギー不足のこともあり、からだにたまった老廃物がうまく代謝されないためでもあります。

ビタミンB1はエネルギーの供給だけでなく、老廃物の代謝にもかかわっています。

B1だけではありません。

B2、ナイアシンなどのほとんどのビタミンB群は、エネルギーの供給や老廃物の代謝にはたらいています。

いわば元気の素です。

B群は協力しあっていますから、どれが欠けても疲れやすくなります。

したがっていっしょにとるのが効果的です。

 

脳を酷使するときにも、たくさんのビタミンB群が消費されています。

B群は脳の働きに重要な役割を担っているのです。

糖質を分解するB1が不足すると、脳のエネルギーが不足し、とたんに頭が回らない状態になります。

また、脳の神経伝達物質の合成すべての段階に関わっています。

神経の働きを整えたり、傷んだ神経を補修したり、タンパク質をドーパミンセロトニンといった神経伝達物質に作り替えるなど、「脳力向上」のためにもB群は欠かすことができないのです。

 

ビタミンB12や葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることもわかっています。

ホモシステインはLDLと一緒になり血管壁にコレステロールを沈着させます。

また活性酸素と一緒になり、脂肪やLDLの過酸化、血管内皮細胞や血管の平滑筋の異常を引き起こします。

その結果、動脈硬化心筋梗塞脳梗塞になるのです。

脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。

 

ビタミンB12について?

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