<第3章>海藻ときのこは究極の食材
《食物繊維が血糖値の急上昇を防ぐ》
海藻には、水に溶けやすい性質の水溶性食物繊維が豊富に含まれています。
その中でも「フコイダン」は糖の吸収を緩やかにして血糖値の急上昇を防ぎ、さらに腸内の余分なコレステロールや有害物質を絡め取って排出する作用もあります。
そのほか、海藻のぬめり成分である「アルギン酸」にも食後の血糖値の急上昇を防ぐ働きがあります。
海藻は、カルシウムや亜鉛、マグネシウムなどのミネラルも豊富で、体の新陳代謝を促し血圧や血糖値を調整してくれます。
なお海藻は一度にたくさん食べるよりも、食事のたびに少しずつ摂取するほうが効果的です。
水で戻して使える手軽な食材などを活用しつつ、わかめやこんぶ、ひじき、もずく、海苔、あおさなど、いろいろな食材を取り入れてみましょう。
きのこは水溶性食物繊維と、水に溶けにくい不溶性食物繊維、両方を含んでいます。
フコイダンと同様、水溶性食物繊維が血糖値の急上昇を防ぎ、不溶性食物繊維が腸内環境を整えて便通を促してくれます。
また、糖質の代謝を促進させる「ナイアシン」などのビタミンB群や、血糖値を下げて免疫力を高める食物繊維の一種「β-グルカン」なども豊富です。
食べ方のコツとしては、食物繊維で糖の吸収を緩やかにするため、食事の最初や中ほどにとるとよいでしょう。
ぬめりのもと「フコイダン」が体にいい!
フコイダン
糖の吸収を遅らせたり、余分なコレステロールを排出したりする働きのある水溶性食物繊維です。
抗酸化作用や免疫力を上げる働きもあります。
・血糖値の上昇を防ぐ
・コレステロール値を下げる
・肝機能を向上させる
◆糖の吸収を抑える!
わかめ
ひじき
こんぶ
きのこが糖の代謝を上げる!
水溶性ビタミンであるビタミンB群のひとつです。
糖の代謝を上げる働きをはじめ、たんぱく質や脂質からエネルギーを産生する効果があります。
食物繊維の一種で、血糖値を下げる働きがあります。
免疫力を高め、がんの予防にも効果があると期待されています。
◆食事の最初や中ほどに食べるとさらに効果的!
食べると内臓脂肪が増えにくくなる!
しいたけ
えのき
エリンギ
「内臓脂肪の話 より」
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からだが疲れやすいのは、エネルギー不足のこともあり、からだにたまった老廃物がうまく代謝されないためでもあります。
ビタミンB群は、エネルギーの供給や老廃物の代謝にはたらいています。
いわば元気の素です。
脳を酷使するときにも、たくさんのビタミンB群が消費されています。
B群は脳の働きに重要な役割を担っているのです。
糖質を分解するB1が不足すると、脳のエネルギーが不足し、とたんに頭が回らない状態になります。
また、脳の神経伝達物質の合成すべての段階に関わっています。
神経の働きを整えたり、傷んだ神経を補修したり、タンパク質をドーパミンやセロトニンといった神経伝達物質に作り替えるなど、「脳力向上」のためにもB群は欠かすことができないのです。
ビタミンB群とは、体に入った栄養成分をエネルギーに変えるときに不可欠なビタミンの仲間です。
B1、B2、B6、B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンの8種類を総称して「ビタミンB群」と呼んでいます。
8種類すべてが互いに協力しあって体のエネルギーを生み出す働きに関わっているため、一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
また、B群は、体内で起こっている「酸化」の抑制にも間接的に関わっています。
B群は体中の細胞の正常な代謝活動を助ける「補酵素」として、欠かせない存在なのです。
ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると動脈硬化の原因物質 (ホモシステイン・活性酸素)が増えるといわれています。
ビタミンB12について?
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