脳ドックはアルツハイマー病発見の役に立たない

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脳ドックアルツハイマー病発見の役に立たない

 

現在、広く行われている脳ドックは、人間ドックのオプションとしてMRIが使われています。

自覚症状のない脳梗塞や、くも膜下出血の原因となる動脈瘤、脳しゅよう、血管性認知症を見つけるのに適しています。

 

しかし、認知症の原因の約7割を占めるアルツハイマー病の早期発見には役立ちません。

 

なぜかと言うと、脳の形態を見るCTやMRIでは、脳の萎縮がある程度進んでからでないと、異常を見つけられないのです。

MRIで脳の萎縮が認められる段階は、軽度認知症害(MCI)の後半、つまり認知症を発症する直前。

もはや、多くの場合、二次予防にも手遅れです。

せっかく検査しても、これでは意味がありません。

 

 

認知症の前の段階としてMCIがあり、その前の段階として主観的認知機能低下(SCD)があります。

 

MCIのうち半分は、5年以内にアルツハイマー病に移行するといわれます。

つまり、MCIになる前に食い止めることが肝心です。

 

まだ健康なときや、SCDの時点でアミロイドβの沈着を見つけることができれば、そこから先の二次予防や三次予防、つまり発症と進行を遅らせる策を講じることができます。

またアミロイドβ沈着の病変がなければ、SCDやMCIの段階から認知機能を回復させることも可能です。

 

アミロイドβが溜まり始めていて、しかし神経細胞はまだ健在という時期に、脳の状態を知ることが大切なのです。

そして、認知症状が出る前に、アルツハイマー病にかかっているかどうか判断できる検査が、アミロイドPETです。

「脳寿命を延ばす 認知症にならない18の方法 より」

 

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「老化」と聞いたとき、どんな変化を思い浮かべますか?

顔のシミやシワ、老眼、体力の衰え……。

それらももちろん老化の1つですが、根本的な老化とは「血管が衰えること」です。

わかりやすく言うと、血管の衰えとは「動脈硬化」のことです。

動脈硬化とは、血管が「硬くなること」「狭くなること」「血栓で詰まりやすくなること」。

動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。

 

近年、動脈硬化の原因として新しく注目されているものに、ホモシステインというものがあります。

虚血性心疾患である心筋梗塞の発作を起こした人の2割程度にしか高コレステロール血症が見られないことから、これまで長い間、コレステロール以外に動脈硬化の原因となるものがあるのではないかと考えられていました。

そうして、ホモシステインがそのひとつの原因だと注目を集めるようになりました。

このホモシステインが動脈の壁に沈着すると、酸化される過程で血栓を引き起こし、血管を傷害して動脈硬化を引き起こすのです。

ホモシステインはLDLと一緒になり血管壁にコレステロールを沈着させます。

また活性酸素と一緒になり、脂肪やLDLの過酸化、血管内皮細胞や血管の平滑筋の異常を引き起こします。

その結果、動脈硬化心筋梗塞脳梗塞になるのです。

ビタミンB12や葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることがわかっています。

 

ビタミンB群は、体に入った栄養成分をエネルギーに変えるときに不可欠なビタミンの仲間です。

また、脳の神経伝達物質の合成すべての段階に関わっています。

神経の働きを整えたり、傷んだ神経を補修したり、タンパク質をドーパミンセロトニンといった神経伝達物質に作り替えるなど、「脳力向上」のためにもB群は欠かすことができないのです。

 

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