第3章 感情の老化・思考の老化を防ぐトレーニング

第3章 感情の老化・思考の老化を防ぐトレーニン

 

人付き合いをよくする

 

「人付き合い」には「うつ防止」の効果も。

気心知れた仲間と語り合えば、

悩みや心配事も吹き飛んで

前向きな気持ちになるはず

 

「人付き合い」には気持の老化防止はもちろん、「うつ防止」の効果もあります。

 

実際にうつになってしまうと人と会うのも億劫になるのですが、そうなる前に、「ちょっと危ないな」と感じたら、あえて人と会って話をするなど、人と付き合うことが大切です。

 

こういうときは、気心知れた友人や信頼できる職場の仲間がいちばんです。

気持ちが沈んでいるとき、家族の前では意外に虚勢を張ったりなんでもない顔でやり過ごしたりしていても、こうした気の置けない知人の前ではぽろっと本音を出しやすいものです。

 

あるいは何も話さなくても、その心中を相手は知ってか知らずか、いつもと同じように朗らかに話をして、楽しい食事やお酒も相まってその場を盛りあげてくれることでしょう。

 

するとあなたは、「彼は(彼女は)ほんとにいつも元気だなあ」と、そう思うでしょう。

そうしてそれまで心に影を落としていた悩み事がなんだかばかばかしく思えてきて、「自分も元気にならなくっちゃ」と自らを奮い立たせることにもなるのです。

 

つまり、「人様から元気をいただく」というわけです。

人との会話で悩み事そのものが解決できるわけでなくても、元気になれば前向きな思考にもなり、悩ましい問題の解決へ一歩前進です。

こんなありがたいことはないと思います。

 

 

若い人と付き合う

 

リタイアしたら、一気に老け込む」のは、

張り合いのない生活のなかで、

老け込みの悪循環に陥るため。

心を若く保てる環境を自ら求め、行動することが大切

 

リタイア後に「わずか半年で数年分も老け込んだ」とはよく聞く話。

リタイア後は、老化が始まると心がしぼんでさらに老け込む悪循環に加速がついてしまうようです。

仕事をしていた頃には、たとえ同じことの繰り返しのような毎日であっても、「張り合い」もあったはず。

 

また、時には取引先の人や社内の同僚・部下たちと飲みに行ったりゴルフに行ったり、「それも仕事のうち」とはいっても、その交流を通して何かしらの刺激を受けていました。

組織のなかにいれば様々な年代の人との関わりがあり、下の年代との付き合いは心の若さを保つ格好の機会にもなっていました。

 

 

勤めていた頃は普通に行動するだけで「心を若く保つ」環境が十分に整っていたのです。

しかしリタイア後は自らそのような環境を求めて行動しない限り老け込みは免れません。

 

例えば多少お金をかけてファッションに気を配るだけでも、見た目は若くなります。

見た目の若さから自信も生まれ、どこかに出かけたくなり、アクティブになれます。

アクティブになれたら、できるだけ「想定外」が起こるような行動を起こすことです。

こうして前頭葉を刺激することで、老け込みの悪循環を断ち、若さを保つ循環を生むのです。

「50代からはじめる老けない人の「脳の習慣」 より」

 

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人の体の老化は20代ごろから始まります。

老化は生きている以上避けられないものですが、生活習慣・食生活に少し気をつけるだけでも進行程度が変わってきます。

30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。

健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。

 

動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。

脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。

一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。

「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。

脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。

 

ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると動脈硬化の原因物質 (ホモシステイン活性酸素)が増えるといわれています。

また、ビタミンB12は古くから、神経系の機能回復に効果があることが知られていましたが、最近の研究で、このビタミンB12の不足によって脳細胞の萎縮が進むことがわかってきました。

ビタミンB12は、脳の萎縮を食い止めるために重要な脳細胞のタンパクと核酸(DNA)の生合成を司っています。

新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。

その結果若さにもつながると考えられます。

 

ビタミンB12について?

https://www.endokoro.com/