第3章 塩を天然塩にする

第3章 塩を天然塩にする

 

食卓塩は、純度100%の塩

 

家庭で調理するとき、どんな塩を使っていますか。

 

塩事業センターが販売している、赤いキャップの「食卓塩」を使っている人も多いでしょう。

 

もし、台所にあるなら、ちょっと成分を見てください。

このように記載されているはずです。

 

「熱量0カロリー、たんぱく質0g、炭水化物0g、食塩相当量99.9g」

 

つまり、工業的に精製して、純度100%の塩をつくっているわけです。

 

これに対して、天然塩といわれる製品は、海水や岩から塩をつくります。

成分は産地や製法によって異なりますが、「食塩相当量 80%」くらいのものが多いようです。

 

では、残りの20%は何かといえば、マグネシウムカリウム、カルシウムなどのミネラル成分です。

 

 

貴重なミネラルを補給し、血管の老化を防ぐ

 

天然塩に含まれるミネラルは、体にいい働きをしてくれます。

 

マグネシウムは300種類以上の酵素の働きをサポートする他、血管を拡張させて血圧を下げる効果があります。

 

まさに、血管を老化させないために必要な成分といえます。

 

カリウムは、細胞の浸透圧を維持、神経刺激の伝達、心臓機能の調整などにかかわっています。

 

カルシウムは、もちろん骨をつくる重要な成分です。

高齢者の骨粗しょう症は骨折の原因になります。

 

厚生労働省は、ミネラルに関しても摂取基準を設けていて、マグネシウムは30歳以上男性で420mgと発表されています。

 

マグネシウムは、海苔やワカメ、ホウレンソウ、豆類などに多く含まれていますが、どれも微量でコツコツと積み重ねていくしかありません。

 

食卓塩を天然塩に替えれば、20%の減塩ができるうえに、貴重なミネラルを補給できるわけです。

「血管が強くなる習慣 より」

 

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人の体の老化は20代ごろから始まります。

老化は生きている以上避けられないものですが、何をどう食べるかで進行程度が変わってきます。

30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。

健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。

 

動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。

脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。

一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。

このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。

「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。

脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。

 

血管は「酸化」していくことで傷ついていきます。

たとえば、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が動脈硬化の原因になるということを聞いたことがあるかもしれません。

LDLコレステロール(以下LDL)が血管にへばりついて、プラークと呼ばれるこぶを血管の壁に形成していくのです。

ビタミンB12やB6、葉酸の吸収が悪くなると、活性酸素やホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることもわかっています。

 

ビタミンB12について?

https://www.endokoro.com/