第3章 お酒を飲むときは、同量の水を飲む
下戸の人が足りない能力
アルコール(エタノール)は、体にとって有毒な物質です。
すぐに肝臓に運ばれ、アルコール脱水素酵素によって無害なアセトアルデヒドに分解されます。
簡単にいってしまうと、お酒が弱い人、すぐに顔が赤くなる人は、強いアルコール脱水素酵素(活性型)を持っていないのです。
ちなみに日本人で活性型を持っている人は50%なのに対し、白人や黒人はほぼ100%というデータがあります。
また、日本人の4%は失活性化でアルコールを分解する能力がありません。
いわゆる「下戸」の人です。
下戸の人がアルコールを飲むと、有害物質が急速に溜まり、気持ちが悪くなったり倒れたりするのです。
アルコールを分解するには、できるだけ水が必要
アルコールがアセトアルデヒドに分解される過程で、水分が使われます。
お酒を飲んだ日に、喉が渇いて目が覚めた、という経験がある人も多いでしょう。
それは、アルコールを分解するために脱水症状になっているのです。
お酒を飲むときは、十分に水分を補給することをおすすめします。
ウイスキーを飲む人はチェイサーとして馴染みがあると思いますが、日本酒でもワインでもチェイサーを用意するといいでしょう。
目安としては「お酒と同じ量」と考えると、覚えやすいと思います。
赤ワインに最適なつまみはナッツ
「L-アルギニン」は、NO算出を促す優良物質
NOという物質が、血管の健康に深くかかわっています。
NOは運動によって発生することが知られていますが、発生を促す食品があることがわかってきました。
それが「L-アルギニン」というアミノ酸の一種です。
L-アルギニンはNOの原料となる成分で、体内で濃度が高くなると、NOの産生が活発になるといわれています。
アスリートには筋肉強化、運動効果、疲労感軽減のアミノ酸としてよく知られています。
L-アルギニンは10代で合成量がピークになりますが、次第に減少して40代では約半分になってしまいます。
「L-アルギニン」の摂り方
L-アルギニンは肉や魚、豆などのタンパク質から摂ることができますが、特にたっぷりと含む食品として、ピーナッツやアーモンドなどのナッツ類が挙げられます。
赤ワインとも相性がいい食品ですから、つまみの一品に加えると、相乗効果が期待できまい。
※運動の効能として覚えておいてほしいのが、NO(エヌオー:一酸化窒素)という物質です。
NOは血管を拡張させて血流を良くする効果がある物質です。
この優良物質のNOが運動をすることで、血管の中に発生するのです。
特にNOを多く発生させるのが、力を入れて急に緩める運動であることがわかってきました。
「血管が強くなる習慣 より」
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人の体の老化は20代ごろから始まります。
老化は生きている以上避けられないものですが、何をどう食べるかで進行程度が変わってきます。
30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。
健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。
動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。
脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。
一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。
このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。
「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。
脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。
血管は「酸化」していくことで傷ついていきます。
たとえば、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が動脈硬化の原因になるということを聞いたことがあるかもしれません。
LDLコレステロール(以下LDL)が血管にへばりついて、プラークと呼ばれるこぶを血管の壁に形成していくのです。
ビタミンB12やB6、葉酸の吸収が悪くなると、活性酸素やホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることもわかっています。
ビタミンB12について?