第8章 「簡単なエクササイズ」で細胞を活性化させる
「スポーツジムへ行ってトレーニングをしない」というと「運動をまったくしていないんですか」と聞かれることが多いのですが、そんなことはありません。
私はできるだけ「日常生活に運動を取り入れること」と「自分に合った負荷のかけ方」を意識しています。
ここでも語った「スニーカーの日」に階段を積極的に使ったり、電車の乗り換えのときは歩くなど生活の中でもちょっとした運動はできます。
それに加えてセル・エクササイズと適度な負荷の筋力トレーニングはするようにしています。
セル・エクササイズとは、解剖学、運動生理学、医学の観点から私たちが考案したケガのリスクが少なく、細胞(セル)を活性化させるためのエクササイズです。
セル・エクササイズとして、ぜひやってほしいのは次の3つです。
1.体を前と左右に倒す
足を肩幅に開いて立ち、手首を交差して手のひらを合わせてロックします。
肘をぐっと伸ばしたら頭上に上げ、ゆっくり呼吸しながら、上体を前に倒します。
その後、左右にも倒します。
この動きを10回ほど繰り返してください。
2.上半身を大きく回す
1と同じように手のひらを合わせて上に伸ばし、上半身を回します。
この際、腰ではなく手先で大きく円を描くようなイメージで回すのがポイントです。
続いて反対回転も行います。
この動きを片方5回、反対回転も5回行ってみてください。
3.片足立ちヒザ曲げ、足首揺らし
足首の少し上をつかんで片足立ちになり、かかとをお尻へ引き寄せ、30秒程度揺らします。
その際、もう片方の手は腰に当てます。
こうしたエクササイズをトータルで1日10分行うだけでも、細胞(セル)に血液を行き渡らせることができるので、ぜひはじめてみてください。
「はじめる習慣 より」
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人の体の老化は20代ごろから始まります。
老化は生きている以上避けられないものですが、何をどう食べるかで進行程度が変わってきます。
30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。
健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。
動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。
脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。
一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。
このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。
「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。
脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。
血管は「酸化」していくことで傷ついていきます。
たとえば、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が動脈硬化の原因になるということを聞いたことがあるかもしれません。
LDLコレステロール(以下LDL)が血管にへばりついて、プラークと呼ばれるこぶを血管の壁に形成していくのです。
ビタミンB12やB6、葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることもわかっています。
ビタミンB12について?