第3章 テレビを観ながら食べる
早食いは、血管にダメージを与える
糖質の吸収をゆっくりにする秘策がまだあります。
それは、早食いをやめることです。
早食いの殿堂といえば、立ち食いそばですね。
みんな、一心不乱に競争をするようにそばを食べています。
あんな食べ方をしては、獰猛な小腸の壁の餌食になって、血糖値が急上昇します。
しかも、塩分の濃いスープを飲み干せば、ダメ押しです。
その一食だけで血管のダメージは深刻になります。
誰かと一緒に食事を楽しむ
ゆっくり食べるコツは、誰かを誘うことです。
ひとりで食べると、どうしても早食いになりがちです。
新型コロナの影響で会食がしにくくなりましたが、友人と一緒にゆっくりとランチをすれば、ご飯をかき込むこともなくなります。
家族と一緒なら、心配はありませんね。
会話を楽しみながら、時間をかけて食事をしてください。
ひとりのときは、テレビを観たり、スマホを見たりしながら食べるのもおすすめです。
子供の頃は親に怒られましたが、生活習慣病を気にする大人なら許されるでしょう。
「血管が強くなる習慣 より」
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人の体の老化は20代ごろから始まります。
老化は生きている以上避けられないものですが、何をどう食べるかで進行程度が変わってきます。
30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。
健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。
動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。
脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。
一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。
このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。
「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。
脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。
血管は「酸化」していくことで傷ついていきます。
たとえば、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が動脈硬化の原因になるということを聞いたことがあるかもしれません。
LDLコレステロール(以下LDL)が血管にへばりついて、プラークと呼ばれるこぶを血管の壁に形成していくのです。
ビタミンB12やB6、葉酸の吸収が悪くなると、活性酸素やホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることもわかっています。
ビタミンB12について?