第2章 <玉ねぎ>オリゴ糖で善玉菌が増え 認知機能もアップ
ここに効果的!→けつ(血管)のう(脳)ちょう(腸)
「プレリバイオティクス」という言葉を知っていますか?
腸内にいる善玉菌のエサとなり、増やしてくれる成分のことで、オリゴ糖や食物繊維がその代表格。
玉ねぎには、食物繊維はもちろん、オリゴ糖も豊富に入っています。
また、玉ねぎのアリシンやケルセチンという成分は、血液をサラサラにして血管を詰まりにくくしてくれます。
ケルセチンを多くふくむ玉ねぎ粉末を5ヵ月食べた人は、そうでない人に比べて認知機能検査の点数が大きく増えたという研究報告*もあるほどです。
*農研機構、北海道情報大学、岐阜大学等の研究グループによる研究報告
このケルセチンがとくに多いのが茶色い皮。
皮を使う「玉ねぎ茶」。
なべにお湯をわかし、玉ねぎの皮を入れて煮出すだけ。
黄金色で見た目にもきれいです。
ただ、アリシンは熱に弱いため、血液サラサラ効果を一番に期待するなら、玉ねぎ本体は生で食べましょう。
サラダにしたり、刻んでドレッシングにしたり、酢漬けにするなどはすばらしい工夫です。
茶色い皮まで使える!
・認知機能アップ
・動脈硬化を予防
・腸を整える
レシピのいらない食べ方
野菜不足の強い味方「花玉ねぎ」
玉ねぎの皮をむいたら、下4分の1を残して8等分に切り込みを入れる。
耐熱皿にのせ、少しすき間をつくってラップをかけ、600Wで6分程度、レンジでチン。
ふわっと開いてきれいな花が咲いたら、お好みの調味料でいただきましょう。
かつお節とポン酢やめんつゆは定番だし、男性には焼き肉のたれも人気。
レンチンするだけなので、野菜が足りないときに楽に1品追加できます。
玉ねぎのケルセチンやほかの栄養素は熱に強いものが多いため、炒めたり煮たりしてかさを減らせば、たっぷり栄養がとれます。
分量の目安(2人分)
玉ねぎ…1個
調味料…お好みで
「鎌田式 長生き食事術 より」
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人の体の老化は20代ごろから始まります。
老化は生きている以上避けられないものですが、何をどう食べるかで進行程度が変わってきます。
30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。
健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。
動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。
認知症の多くは、脳血管障害の積み重ねで起こり、その原因のほとんどが脳梗塞です。
ですから、脳梗塞の前兆である隠れ脳梗塞を早期発見することで多くの認知症を防ぐことができるのです。
脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。
一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。
このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。
「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。
脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。
ビタミンB12やB6、葉酸の吸収が悪くなると、活性酸素やホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることもわかっています。
ビタミンB12について?