食欲の低下が老化のはじまり

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食欲の低下が老化のはじまり
 
老化対策の中心は食生活です。
きちんと栄養をとることで、健康寿命を延ばすことができます。
高齢者にとっては、食べることこそが重要なのです。
 
高齢者にとって、食べることはなぜそれほどまでに重要なのか、生命の活動という面から見ていくことにしましょう。
 
いうまでもなく、食べたものから栄養をとり、それをエネルギー源とすることで人間は生命を維持します。
だからこそ、身のまわりのことが一つとしてできない赤ちゃんも、食べることはできるのです。
どんな下等な生物でも、生まれたときから食べることだけはできます。
つまり、食べるということは、生命にとってもっとも動物性ともいえる根源的な活動なのです。
 
そして、年を経るにしたがって、徐々に高次な活動ができるようになっていきます。
 
たとえば、幼稚園から小学校に上るころには、身のまわりのことはもちろん、勉強や友だちづきあいといった、かなり高次な活動ができるようになります。
 
とはいえ、まだ社会的な活動はできません。
それは社会に出て働いたり、人とのつきあい方を学んだりすることによって得ていきます。
そして、家族を持ち子どもを養育するというさらに高次な活動に達します。
こうして、私たち人間の行動は、成長するにしたがって、動物的な根源的な機能から社会的で高次な機能へと発達していくのです。
 
興味深いことに、老化というのは、こうした成長と逆の順序で進行していきます。
いわば、高次な活動から少しずつ失われていき、生命の原点へと戻っていくのです。
 
老化が進んでいくと、遠くへ旅行したり、集団のなかで一定の役割を果たしたりといった高次な機能を果たすことができなくなります。
次に、料理、買い物、金銭の管理といったやや複雑な機能が失われ、さらに進むと、入浴、トイレ、布団の上げ下げといった、身のまわりの比較的単純なこともできなくなっていきます。
しかし、その時点でも「食べる」という最低次の生命維持機構は働いています。
その食欲もだんだんと落ちていき、食べる意欲がなくなると、もう死は間近です。
 
食欲が減退することで老化がはじまり、食欲がなくなることが死を意味するのです。
 
こうたどっていけば、老化は成長の逆コースであることがわかります。
逆にいえば、最低次の「食」こそが人間を支えている根本の部分であるといってよいでしょう。
食べることは生命に直接かかわっているのです。
 
しかし、残念なことに、その当時のことが、意外に認識されていないように見えてなりません。
近年では、若い人がファーストフードを食べてばかりいて問題になっていますが、高齢者の「食」にも大きな問題があります。
栄養分の不足している、悪い意味での粗食ばかり食べているのではありませんか。
 
若い人はまだ先が長いので、食習慣を改めることによって逸回する余地があります。
しかし、高齢者にとって残りの時間はそう長くありません。
手遅れにならないよう、今日からでも「食」に対する意識を変えていただきたいと思います。
50歳を過ぎたら「粗食」はやめなさい! より」
 
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   認知症とビタミンB12の関係の本当のところは?
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ビタミン欠乏症が原因で、認知症になるケースがあるそうです。
ビタミンの種類は、ビタミンB1、ビタミンB12葉酸
 
ビタミンが欠乏すると、記憶障害、無気力、集中力の低下、妄想、錯乱の症状が出ることは事実です。
東京武蔵野病院 副院長 田中信夫先生によれば、認知症患者の血中ビタミンB12は、通常の人より少ないそうです。
認知症患者に、ビタミンB12を投与すると、ボケ症状、特に感情障害、夜間せん妄、意欲、自発性の障害などの精神障害が軽くなると言われています。
 
老人の認知症3割~5割を占めるアルツハイマー病の場合は、脳細胞が萎縮する病気です。
この萎縮を食い止めるためには、脳細胞を生成するためのタンパク(アミロイドβタンパク)合成、核酸合成が順調に行われる必要があるのです。
ビタミンB12は、タンパク(アミロイドβタンパク)合成と核酸合成の両方に役立っています。
 
さらに、ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経の働きを助けます。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると神経過敏などの症状が起こりやすくなるのです。
脳や神経とも関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。

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残念ながら現代社会に生きる私たちは、栄養的に見るとかなり厳しい環境に生きています。
まず、野菜は昔と変わらぬ色や形をしていますが、栄養価は、ずいぶん非力になっています。
今のニンジンは、50年前の8分の1から20分の1にまで低下していると言われています。
 
化学肥料や農薬などが使われ、ハウス栽培によって旬がなくなり、また、収穫後の輸送・陳列・保存、こうした時間の経過、さらに調理することで栄養価が消失します。
果実なども栄養価が未熟なまま出荷され、また畜産物や海産物も例外ではありません。
 
私たちは今の環境の中で最善の方法を模索するしかありません。
大切なのは、毎日、ちゃんと噛んで食べること。
よく噛んで食べることは脳の発達によい、ということは科学が証明しています。
まずは食事・生活習慣を見直し、「栄養価の補充」としてサプリメント(栄養補助食品)を活用してみてはいかがでしょうか。
 
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