脳が一度に注意して処理できる情報は少ない

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脳が一度に注意して処理できる情報は少ない
 
よくある失敗の原因になりやすい脳の性質としては、まず、「脳が一度に注意して処理できる情報は少ない」ということが挙げられます。
 
たとえば、忘れ物をするときのことを思い出してみて下さい。
大事な物をカバンに入れ忘れて後悔するのは、多くの場合、出がけに慌てて必要な物を集めようとしたときだと思います。
それが一箇所にまとめられていないために、少し探さなければいけない。
 
そうすると、「脳が一度に注意して処理できる情報は少ない」ので、大事な書類に注意を向けた途端に、別の書類の存在を忘れたりする。
待ち合わせ場所を調べようとインターネットを立ち上げた途端、また別の必要な物から注意が逸れてしまう。
注意力が足りないからそうなるのではなく、脳の普遍的な性質上、なるべくしてそうなるのです。
 
本当は「毎日持っていく物は一箇所にまとめておく」「必要だとわかっている物は時間があるときに一つずつ用意する」「出かける前にそれらを確認する」といった習慣が身についていなければいけません。
 
忘れ物に限らず、失敗が起こりやすいのは、一度にたくさんの情報に注意を向けなければならなくなったときだと思います。
 
「いかにそういうシチュエーションをつくらないか」を普段から考え、段取りに力を入れること、些末事に対応するためのシステムを自分なりに確立しておくことが大事です。
 
もう一つ、よくある失敗の原因になりやすい脳の性質を挙げておくと、「繰り返し行われる行動は無意識化される」ということがあります。
 
これについては、まず、風呂場で体を洗うときのことを思い出してみて下さい。
洗髪した後などに、「あれ、体は洗ったっけ?」ということが分からなくなっているときがあると思います。
 
これは記憶力の問題ではありません。
毎日繰り返し行うことにより、ほとんど無意識的にできる行動になっているため、思い出そうにも思い出せないのです。
 
体を洗ったかどうかを思い出せないのは大した問題ではありませんが、仕事の上では、一つ手続きを飛ばしただけで大問題になってしまう作業があると思います。
お金や個人情報の扱いに関すること、安全に関わることなどは特にそうでしょう。
 
そういう作業に関しては、無意識的にできてしまうことを「いかに意識化された行動として行うか」が大事です。
 
その対策として簡単で効果的なのは、「声に出して確認すること」だと思います。
 
行動を言葉で捉え直すことは、意識的に言葉を選択しなければできません。
また、発話された言葉を自分でも聞くことになります。
無意識化された行動になっているために起こる失敗を二重に妨げるのです。
「脳から自分を変える12の秘訣 「やる気」と「自信」を取り戻す より」
 
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私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。
この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。
セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。
 
神経伝達物質の材料になる成分を補うことが大切です
仕事がたまっていたり、疲れていたりするときに、自分の思いどおりに物事が進まないと、イライラしやすくなります。
また、つねにイライラしやすく、状況によってキレやすくなるという人もいます。
こうしたイライラの原因は、脳の神経を伝達する機能の低下によって、脳の緊張・興奮状態が過剰になっているのではないかと考えられています。

脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンアセチルコリンドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
 
ビタミンB12は、肉や魚介類、卵、乳類などの動物性食品には多く含まれますが、原則として植物性食品には含まれません。
植物性でも例外的に、納豆やみそなど発酵食品、のりなどの海藻に含まれます。
 
ビタミンB12は腸で吸収されます。
しかし、その前に胃の内因子と結合することで吸収される状態を作っているため、胃を切除している人などの場合は、胃の内因子なしで吸収されるために大量のビタミンB12を補給する必要があります。
胃の粘膜が萎縮している人や、胃の働きが弱い人も同様です。
 
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
 
人間の体質改善は約3ヶ月程度が基準となっているため、続けなければ効果が得られません。
日常の生活習慣や生活環境を改善するとともに栄養面を改善することが大切です。
 
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