根本的な原因は「基本的なこと」にある

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根本的な原因は「基本的なこと」にある
 
ネガテイブ思考に陥りやすい人に、覚えておいていただきたい言葉があります。
一つは、中日ドラゴンズ落合博満前監督の言葉です。
 
精神的なスランプからは、なかなか抜け出すことができない。根本的な原因は、食事や睡眠のような基本的なことにあるのに、それ以外のところから原因を探してしまうからだ。(コーチング 言葉と信念の魔術』ダイヤモンド社)
 
これはまったくその通りで、ネガティブ思考にも通じていると思います。
医者の立場から蛇足を加えさせていただくなら、
 
私たちは多くの場合、脳と体の不調をメンタルの問題と混同している
 
ということです。
 
脳と体が不調に陥っているときには、本来発揮できるはずの能力も発揮できなくなります。
 
また、普段ならしないようなミスも犯しやすい。
 
しかも、それを不快だと感じる感情系の影響も受けやすいので、ポジティブになるのが難しく、また、自分では冷静に考えて動いているつもりでも、じつは感情に動かされたりする。
そのため、余計に上手くいかないことが続くようになり、脳と体が疲弊していく……。
 
いわゆる「精神的なスランプ」が深みにはまっていくのは、そういうときだと思います。
 
本当はまず、食事の栄養バランスは問題ないか、睡眠は足りているか、生活リズムは乱れていないか、ということを省みるべきなのです。
 
もし、スランプの原因が「それ以外のところ」にもあるとしても、それを解決するのは自分の脳と体以外ではあり得ません。
その状態を上向かせることは、いかなる場合でも優先されるべきである、と考えて下さい。
 
特に、歳を取ってからも活躍を続ける人と、若いうちにしか活躍できない人との違いは、この考え方を早くから習慣化していたかどうかにかかっていると思います。
「脳から自分を変える12の秘訣 「やる気」と「自信」を取り戻す より」
 
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私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。
この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。
セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。
 
神経伝達物質の材料になる成分を補うことが大切です
仕事がたまっていたり、疲れていたりするときに、自分の思いどおりに物事が進まないと、イライラしやすくなります。
また、つねにイライラしやすく、状況によってキレやすくなるという人もいます。
こうしたイライラの原因は、脳の神経を伝達する機能の低下によって、脳の緊張・興奮状態が過剰になっているのではないかと考えられています。

脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンアセチルコリンドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
 
ビタミンB12は、肉や魚介類、卵、乳類などの動物性食品には多く含まれますが、原則として植物性食品には含まれません。
植物性でも例外的に、納豆やみそなど発酵食品、のりなどの海藻に含まれます。
 
ビタミンB12は腸で吸収されます。
しかし、その前に胃の内因子と結合することで吸収される状態を作っているため、胃を切除している人などの場合は、胃の内因子なしで吸収されるために大量のビタミンB12を補給する必要があります。
胃の粘膜が萎縮している人や、胃の働きが弱い人も同様です。
 
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
 
人間の体質改善は約3ヶ月程度が基準となっているため、続けなければ効果が得られません。
日常の生活習慣や生活環境を改善するとともに栄養面を改善することが大切です。
 
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