知らないうちに起こっている脳のラクナ梗塞

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知らないうちに起こっている脳のラクナ梗塞
 
3つの脳梗塞の中で最も多いのがラクナ梗塞です。
特に日本人には多く、全体の40%ラクナ梗塞といわれています。
これは日本人が塩分を多く摂取することや、細い血管に動脈硬化を起こしやすい遺伝的な特徴があるから、とい説があります。
 
脳の動脈は次々と枝分かれをしながら細くなり、脳の深部に入り込んでいます。
この細い動脈は穿通枝(穿通動脈)と呼ばれ、血管壁の中膜が薄く、高血圧による病的な動脈硬化が生じやすいとされています。
また、この部分は太い動脈から直角に伸びており、構造上、飛んできた血栓が引っかかり、脳梗塞が起こりやすいポイントともなっているのです。
この穿通枝に起こる直径1.5cm以下の小さな梗塞を、ラクナ梗塞と呼びます。
 
ラクナ」とはラテン語で「小さな洞窟」という意味で、脳の細い血管が詰まることで死滅した脳の一部が、小さな穴が開いたような状態になることからこう呼ばれています。
ラクナ梗塞には、その症状にも特徴があります。
片麻痺やしびれなどの感覚症状が単独で現れ、これをラクナ症候群と呼びます。
軽度または限定されたものであることが多く、まったく無症状であることも多いとされています。
 
アテローム血栓性梗塞や心原性脳塞栓症と違って意識障害はほとんどなく、失語症、失認、左右片側の感覚が認識できなくなるといった神経心理学的な症候も通常は見られません。
 
小さな梗塞が多いと説明しましたが、側頭葉に栄養を送る中大脳動脈の穿通枝の1つであるレンズ核線条体動脈では、線条体内包梗塞と呼ばれる2cm以上の梗塞となることがあります。
線条体内包梗塞が起こると、片麻痺や感覚麻痺、同名半盲(左右両眼とも、左右の片側の視野が欠損する症状)などの症状が現れることもあります。
 
レンズ核線状体動脈とは、脳の各部位に血液を振り分けている細い動脈のことです。
 
また、多発性脳梗塞と呼ばれるもののほとんどは、ラクナ梗塞の多発です。
ラクナ梗塞が多発することで認知症、脳血管性パーキンソン症候群の原因となることが分かっています。
弱いジャブを打たれ続けることでダメージが蓄積するのです。
 
 症状が軽い、またはまったくの無症状であるからといって無視してはいけません。
小さな脳梗塞があるということは、いつか大きな血管が詰まって深刻な症状が起こる可能性が高いということです。
 
 最近は脳ドックの普及によって、症状が現れないような軽度のラクナ梗塞も発見できるようになりました。
患者さんの中には、気づかないうちに多数の脳梗塞ができていることもあります。
このような状況になると認知症を発症する恐れもあります。
11つの梗塞は小さくても、それが重なって大事に至るのです。
 
 40歳を超えたら一度、脳ドックを受けてみてはいかがでしょうか。
特に家族に脳卒中を発症した人がいたり、高血圧などの生活習慣病の人におすすめします。
「隠れ脳梗塞は自分で治す より」
 
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認知症の多くは、脳血管障害の積み重ねで起こり、その原因のほとんどが脳梗塞です。
ですから、脳梗塞の前兆である隠れ脳梗塞を早期発見することで多くの認知症を防ぐことができるのです。
 
隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。

 脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。

 一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。
このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。

脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから脳の血管を健康に保つ生活を心がけ、脳梗塞を予防し、脳の健康を守ることが大切です。
 
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