「バランスの乱れ」が脳卒中を呼ぶ

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「バランスの乱れ」が脳卒中を呼ぶ
 
 いうまでもなく、「自分の健康は自分で守る」のが基本です。
 
しかし、世間でもてはやされる健康法の中にはかなり極端で、とうてい容認できないものもあります。
 
たとえば、「炭水化物はなるべく摂らない」とか「肉をたくさん食べたほうが長生きできる」という説。
確かに、そういう健康法が体に合う人もいるのかもしれませんが、正直、多くの人にとって有益な情報とは思えません。
 
肉類にはアラキドン酸という成分が含まれますが、これを摂り過ぎると、どう考えても血が固まりやすく、血栓ができやすくなります。
「国民栄養調査」を見ても、動物性脂肪の摂取量の多さが、脳卒中心筋梗塞の増加につながっていることは明らかです。
 
つまり、肉類の食べ過ぎは、脳卒中の予防の面からしても、危険なのです。
 
だからといって、肉類をまったく食べないというのも問題です。
 
結局、最終的には、肉も魚も、野菜も果物も、米や麦などの穀類も、乳製品も、「バランス良く」摂り、しかも「食べ過ぎない」ということに尽きるのです。
 
食べ物だけの話ではなく、この「バランス良く」ということが、健康考える上での大きなポイントだと考えています。
 
現代人の生活を見ていると、何事においても“極端過ぎる”傾向があり、それが健康を害する大きな原因になっているように思えます。
 
「一つの食品を偏って食べすぎる」「お酒を飲み過ぎる」「働き過ぎる」「スポーツで体に負荷をかけ過ぎる」など、振り子の針が大きく振れたような生活をしています。
 
バランスを欠けば、どこかに必ず無理が生じます。
体は正直ですから、無理をしたひずみは、必ずどこかに現れてくるのです。
 
「バランス良く」というのは、「中庸」とか「ほどほど」という言葉に置き換えられます。
 
「中庸」は孔子の「中庸の徳たるや、それ至れるかな。民鮮(すく)なきこと久し」という言葉が元になっているといわれます。
 
その意味は、
 
「何事においても、過不足なく、ほどほどに生きられる人は、人徳としては最高のものである。やり過ぎるのも良くないし、かといって、遠慮し過ぎるのもよくない。しかし、そのようにバランスよく行動できる人は少なくなった」
 
というもの。
孔子の時代から、すでに「バランスのいい人は、少なくなった」というのですから、現代人が“偏った生活”に陥っているのも仕方がないのかもしれません。
脳卒中にならない、負けない生き方 より」
 
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認知症の多くは、脳血管障害の積み重ねで起こり、その原因の多くが脳梗塞です。
脳梗塞は、初期段階に数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現します。
これが隠れ脳梗塞と呼ばれるものです。
隠れ脳梗塞は早い人だと30代から表れ、40代を過ぎると急に増加すると言われています。
 
人の体の老化は20代ごろから始まります。
老化は生きている以上避けられないものですが、何をどう食べるかで進行程度が変わってきます。
30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。
健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。
脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。
 
ビタミンB12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
同時に、動脈硬化の原因となるホモシステイン活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きも持っています。
ビタミンB12や葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることがわかっています。
ビタミンB12は、ストレス社会に生きる現代人のこれからの健康に役立つ栄養素です。
 
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