健康寿命をのばすということ
「人間は血管とともに老いる」
これは、約100年前に、医学者のウイリアム・オスラー博士が言った言葉です。
言い換えれば、「血管を老いさせなければ死なない」ともいえるわけです。
“不老長寿”は、人々に共通する願いなのかもしれませんが、やはり、人間は年齢とともに老いていくのが、自然の流れなのだと思います。
医療の進歩で、命を“生かしておく”ことはできるようになりました。
しかし、それは、本当に幸せなことなのでしょうか。
「健康な状態」で「長生き」することこそ、大切にすべきだと考えています。
「健康寿命」をのばす、という考え方です。
健康寿命とは、一生のうちで、介護などを受けずに、自立して日常の生活を送れる期間のことです。
生きている間は、自分の力で動き、自分で身のまわりのことができ、自分で食事をし、自分で思いを伝え、生活を楽しみたい。
それは、誰もが望むことでしょう。
脳卒中は、後遺症が残る確立が高い病気です。
もしも発症した場合、今の段階では約3割の人に、介護が必要な後遺症が残るといわれています。
もちろん、実際に発症しても、その後何事もなかったかのように生活できる人や、軽度の後遺症のみで、それほどの不自由なく暮らしている人も多数います。
相当な覚悟と努力で後遺症と闘い、障害を抱えながらも、すばらしい人生を送っている人も多くいます。
しかし、やはり脳卒中にはならないでほしい。
「脳卒中にならない生き方」
「脳卒中の危険因子」を、しっかり遠ざけ、あるいは管理すれば、8割は防げます。
ところが、そうはいっても、発症する人を完全になくすことができないのも事実です。
「脳卒中にならない、負けない生き方 より」
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脳梗塞は、初期段階に数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現します。
これが隠れ脳梗塞と呼ばれるものです。
隠れ脳梗塞は早い人だと30代から表れ、40代を過ぎると急に増加すると言われています。
人の体の老化は20代ごろから始まります。
老化は生きている以上避けられないものですが、何をどう食べるかで進行程度が変わってきます。
30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。
健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。
ビタミンB12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
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