心臓病・脳卒中―心臓病予防の期待が高まる抗酸化ビタミンの効力
心臓病の予防のためにはビタミンEを1日100mg以上摂取することが必要
ビタミンEとの相関性は特に高く、血圧、血中脂質、喫煙などほかの危険因子の条件が同じなら、血中E濃度が低い人は高い人の2.7倍も狭心症の発作を起こしやすくなるとされています。
また、冠動脈硬化と診断された2000人にビタミンEを1日400~800IU(267~533mg)服用してもらい、2年半以上追跡したイギリスの研究では、Eを服用しない人に比べ、心筋梗塞の発症率が有意に減少したという報告があります。
心筋梗塞の発作を起こした経験のある患者の場合、2回目の発作を起こすリスクはEの服用で77%も低減したとされています。
こうした結果から、ビタミンEに心臓病の予防効果を期待するには、1日100mg以上の摂取が目安となります。
また、鹿児島大学医学部の研究によって、ビタミンCは血圧の調整にも働くことが判明しています。
心筋梗塞のリスク低減は、C単独では効果はありませんが、Eは単独でも効果があり、EにCを併用するとさらに低減効果が高まることが明らかにされています。
葉酸をビタミンB12やB6とともに摂取すると、その低減効果が、さらに高まります。
脳卒中の予防には、ビタミン様作用物質のコリンも有効です。
コリンはアセチルコリンになり、血管を拡張させて血圧を下げる働きがあり、細胞膜の修復にも有用です。
●心臓病や脳卒中に不安がある人は
心臓病・脳卒中の予防をするためには…
(1日におすすめのビタミン推奨量)
ビタミンC……500~1000mg
ビタミンE……100~300mg
葉酸……240mg
ビタミンB12……2.5mg~
ビタミンB6……1.4mg~
カリウムはナトリウムの排出を促進し、高血圧予防に役立ちます。
「ビタミン・ミネラルの本 より」
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血管力を高める食事は、炭水化物(糖)、塩分を少なめに、HDLコレステロール値を上げる食材を選ぶのが基本です。
これに外せないものが、たんぱく質を十分に摂る食事を心がけることです。
たんぱく質はとくに血管中膜の結合を強くします。
動脈壁そのものを強くするので、脳出血などを防ぎます。
各栄養素にはそれぞれ役割があり、互いに作用し合って初めて「栄養」として働きます。
多種類の栄養素が機能を発揮し、効率よく利用されるしくみがヒトの体には整っています。
たとえば、糖質がエネルギーに変わるにはビタミンB群などが必要で、ビタミンB群が活性化するには各種のアミノ酸やミネラルが必要、…というように、栄養素を利用するにはほかの栄養素の働きが不可欠です。
よく、ヒトは1人では生きられないといいますが、栄養素もひとつだけでは機能しません。
ビタミンB群とは、体に入った栄養成分をエネルギーに変えるときに不可欠なビタミンの仲間です。
8種類すべてが互いに協力しあって体のエネルギーを生み出す働きに関わっているため、一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
また、B群は、体内で起こっている「酸化」の抑制にも間接的に関わっています。
ビタミンB12について?
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