★ 若年認知症は社会的問題としてとらえるべき ★【働き盛りを襲う若年認知症】⑤

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【働き盛りを襲う若年認知症】ァ

認知症は高齢者だけの病気だと思われがちですが、65歳未満の若年者にも発症することがあります。
40歳代、50歳代という働き盛りで認知症になると、仕事を失うことになったり、
若年者向けの福祉サービスが少ないことなどから、本人はもちろん家族も大変な困難に直面することになります。

★ 若年認知症は社会的問題としてとらえるべき ★

<高齢者の認知症とは違う、若年認知症ゆえの問題は?>
若年性認知症は働き盛りの年代に起こりますが、病気を発症すれば、たいていの場合、仕事を続けることはむずかしくなります。
一家の大黒柱が発症すれば、その家庭は経済的にたいへんな打撃を受けます。
また、家事や子育てを担う主婦が発症した場合、その家庭の日常生活は大混乱に陥るでしょう。
若年の認知症患者とその家族は高齢者とは違った悩みをかかえているのです。

若年で発症した場合、その後何十年も闘病が続くため、めんどうを見る家族は経済的にはもちろん、身体的、精神的にも疲弊してしまいます。
日本の社会には、若年認知症への理解がまだ浸透していないので、まわりの人に病名を告げることもできず、孤立無援で苦労している家族も多いのです。

<福祉サービスは利用できないの?>
日本においては、高齢者向けの施設やサービスはありますが、若年認知症患者が利用できる福祉サービスはほとんどありません。
というのも、行政はこれまで、若年認知症という病気に目を向けてこなかったからです。

しかし、若年認知症患者が増加傾向にある今、若年認知症は患者さんとその家族だけの問題ではないと思います。
職場や地域で責任あるポジションに就いていた人が病気によって職場を去ることは、社会的な損失だとはいえないでしょうか。
私たちは若年認知症を社会全体の問題としてとらえ、早急に対策を講じる必要があります。

<宮永和夫先生の患者家族会支援>
今年4月には、NPO法人若年認知症サポートセンターを設立することができました。
患者さん本人と家族を支援し、社会的な環境整備の必要性なども訴えていく予定です。
若年認知症に関する相談先など、情報がなくて困っているかたがいたら、どうぞセンターに連絡してください。
多くの人々が若年認知症について理解し、患者さんと家族が尊厳を保ちつつ、安心して暮らせる地域社会が実現することを願っています。
(お話 宮永和夫 栄養と料理より
 
脳の神経の修復に不可欠なビタミンB12
http://www.endokoro.com/libra/v_article006.html