外に出る習慣づけをする
「書を捨てよ、町へ出よう」という、作家、寺山修二の言葉がありますが、思秋期の人たちは、意識的に外に出る習慣づけをしておくことが大事です。
たとえば、毎月、最低1本は映画館で映画を見るとか、図書館で本を借りるようにするとか、生活の中の小さなことでも構いません。
インターネットの発達により、家に居ながらにして映画を見たり、電子書籍で本を読んだりできる世の中になりましたが、外出して得られる情報や刺激とでは雲泥の差があります。
音楽が好きなら家の中でCDを聞くだけでなく、実際にコンサートに足を運んだほうが感動もわくわくも大きいですし、グルメ番組を見るのが好きな人は、実際にその店を訪ねれば喜びは大きいはずです。
外出の動機づけは趣味と相性が良いので、思秋期にはいくつかの趣味を持っているのが理想的です。
子どものころや若いころにはまった趣味は、40代くらいまでにがらりと変わってしまうことがありますが、40代で夢中になれるものは、60代や70代になっても大好きなままでいられることが多いです。
年齢を重ねていろんなことがおっくうになっても、趣味に関することなら元気が湧いてくるでしょう。
以前、山登りとカメラが趣味の知り合いがいました。
全国のいろんな山に登り、高山植物の写真を撮るのが生きがいのような男性です。
しかし、ある時彼は腰を痛め、登山ができなくなってしまいました。
すると、外出の数がめっきり減り、登山のために行っていた筋トレもやめ、ボーっとテレビを見る時間が増えていったのです。
以前はよくしゃべり、よく笑っていたのが、口数が減り声にも力がなくなって、一気に老け込んでしまいました。
そんな様子を心配したご家族は、「高山植物意外にも、美しい植物はたくさんあるのだから、今度はそっちを撮ってみれば?」と、半ば強引に外に連れ出しました。
はじめは乗り気でなかった彼も、何度が家族と外出するうちに、ある植物に興味が湧きました。
俗に雑草と呼ばれる、道端に咲く草花たちです。
あらためて観察すると、自宅の庭にも、近所の公園や道端にも、さまざまな種類の雑草がありました。
また、少し足を延ばすと、そこにはまったく違う種類の雑草を見つけることができ、どんどん夢中になっていったのです。
もし、彼の趣味が登山だけだったとしたら、家に引きこもったまま元気をなくしていったかもしれません。
しかし、カメラという趣味があったからこそ、再び潤いのある生活を取り戻せたのです。
年を取ると、体の不調などから続けられない趣味も出てきます。
また、金銭的な事情から続けられない趣味もあるでしょう。
だからこそ、複数の趣味を持っていることが大事なのです。
「こっちがダメならそっち」という具合に切り替えられますし、趣味が多ければ多いほど、好奇心やわくわくも増え、感情を若々しくキープできるのです。
「感情の老化を防ぐ本 より」
*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+
ニューロン同士が情報伝達を行うこと、つまり神経機能的連絡を行うためには、新経路の交差点ともいうべきものが必要であり、この交差点をシナプスと言います。
シナプスが豊富できちんと機能している場合、脳や神経の働きはよくなります。
このシナプスは、歳をとっても増加し、より成熟した結合が進行するとされています。
高度の創造過程にも高密度のシナプス形成が必要と思われ、そのためには、それに必要な素材として神経系構成成分、つまり栄養成分が必要なことは当然で、また、その構築作業のための酵素、そしてそれを補佐する補酵素的ビタミンも必要となります。
その中でも重要なものがビタミンB12なのです。
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を、正常に働かせるために必要な栄養素です。
また、脳を酷使するときには、たくさんのビタミンB群が消費されています。
B群は脳の働きに重要な役割を担っているのです。
糖質を分解するB1が不足すると、脳のエネルギーが不足し、とたんに頭が回らない状態になります。
脳の神経伝達物質の合成すべての段階に関わっています。
神経の働きを整えたり、傷んだ神経を補修したり、タンパク質をドーパミンやセロトニンといった神経伝達物質に作り替えるなど、「脳力向上」のためにもB群は欠かすことができないのです。
ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
ビタミンB12について?
http://www.endokoro.com/libra/vitamin01.html
※ちょっと使える身近な情報をお届けしています!