人生後半戦は詰め込むのではなくアウトプットが勝負
定年を機に「何か新しいことを勉強しよう!」という声をよく聞きます。
意欲をもって学ぶのはいいことだと思いますが、人生後半戦に入ってからの勉強は、ただ詰め込むだけではなく、その勉強を何に生かすかを意識することが大事なのではないでしょうか。
たとえば受験勉強は、高校や大学に受かるためであり、資格試験は資格取得のために勉強するものです。
しかし、人生後半の勉強は「知ることで気持ちが豊になる」「周りから尊敬される人になりたい」というモチベーションのことが多々あります。
確かにひと昔前、物知りは周囲の人たちから尊敬されました。
しかし、今やスマホ一つあれば指1本で知りたいことが調べられる時代です。
わざわざ人に聞かなくても、簡単に答えにたどり着けるのです。
そのため、物を知っていることで尊敬されるのは、本当に専門的な知識がある場合に限られるでしょう。
これは定年後に「さあ勉強を始めよう」といったレベルの付焼刃でどうなるものではありません。
日本人には「新しいことを学び、知識量を増やすことが勉強」という固定観念があります。
そのため、「常に知識不足であり、そのためにもっともっと勉強すべきだ」という思いにとらわれがちなのですが、人生後半の勉強では、従来の知識詰め込み型ではなく、アウトプットにこそ意味があると思うのです。
2011年、『文藝春秋』の誌上で、お茶の水女子大名誉教授の外山滋比古先生と「定年後の勉強に必要ない記憶力」をテーマに対談をしました。
その中で外山先生は、「50歳とかいい年を過ぎたら勉強なんてしてはいけない」とおっしゃいました。
「書斎にこもるのではなく、積極的に人と議論を楽しむべきである、アウトプットのほうを心がけるべきである」というのが先生の主張です。
もっと具体的にいうなら、なるべく違う職業や専門の人と集まって仲間をつくってとにかくしゃべる。
日常生活の中で、人に聞かせたくなるような新しいことを考えそれを人に伝える。
人に話そうとすると頭を使うし、人と話すことで普段は思いつかなかったような発想が生まれるから刺激的である、というのです。
この考えには大いに感銘を受けました。
そして、「定年後は勉強しない勉強」、つまり、知識を詰め込むのではなく、人とかかわりながらアウトプットしていくことにこそ意味があるという結論に到達したのです。
「感情の老化を防ぐ本 より」
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寒暖の差、生活の変化が激しい毎日は、私たちの身体にも大きなストレスを与えます。
そんな日々が続くと、自律神経は、その変化に対応しきれなくなって、やがて疲れやめまい、不眠、頭痛といった症状が現れてきます。
自律神経を整えるためには生活リズムを作るとともに栄養面も非常に大切です。
私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。
この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。
セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。
脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンやアセチルコリン、ドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニン、アセチルコリン、ドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。
からだが疲れやすいのは、エネルギー不足のこともあり、からだにたまった老廃物がうまく代謝されないためでもあります。
ビタミンB群は、エネルギーの供給や老廃物の代謝にはたらいています。
いわば元気の素です。
ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
また、ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると、動脈硬化の原因として注目されているホモシステインが増えるといわれています。
ビタミンB12について?
http://www.endokoro.com/libra/vitamin01.html
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