生活改善による老化防止①

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生活改善による老化防止①

 

常に脳を使って衰えさせないようにし、運動と適切な食事により全身の細胞に十分な栄養と酸素を与えて、“海馬神経細胞の活性を低下させる物質の放出を抑える”ことをおすすめします。

毎日の暮らし方に注意するだけで良いので、お金もかかりません。

こうした生活をするだけで認知症の危険は3分の2に減ると言われています。

 

飼育環境がネズミの海馬神経細胞の増殖や記憶能力にどう影響するかを調べた論文には、頻繁に「environmental enrichment(EE)」という言葉が出てきます。

これはネズミに良い環境を与えるということで、具体的には広々とした空間に遊びに使えそうな玩具や自由に走れる回転かごなどを置き、いろいろ考えたり自発的に運動できるようにしてやることです。

そのような環境に置くと大人のネズミでも海馬神経細胞が著しい増殖を示し、学習能力も上がるそうです。

運動は血液循環を良くして全身細胞の老化を抑えるので有害物質の放出が減り、海馬神経細胞を増殖させます。

考えさせることは神経細胞ネットワークの再編を促すので、新たに生じた神経細胞がネットワークに組み込まれます。

その逆に、狭い檻の中に閉じ込めておくといった悪い環境のもとでネズミにストレスを与え続けると、海馬神経細胞の増殖は止まってしまうそうです。

これらの実験結果は私たちがどのような生活をすべきかについてとても良い示唆を与えてくれます。

 

<身体を動かそう>

 

まず運動ですが、血液の循環を良くするには身体にあまり負担がかからずリラックスしておこなえる散歩のような軽い運動が良いでしょう。

激しい運動をすると、私たちの身体は血液を集中的に筋肉へ向かわせるようになっていて、胃や腸などには血液が行かなくなるからです。

これでは全身細胞の老化を抑えることにはなりません。

 

散歩時間に関しては多くの研究者の意見がほぼ一致しています。

週に150分ほど、できれは毎日20分から30分間、少し速足で散歩するのが良いようです。

散歩も一人だとつまらないので誰かパートナーを見つけると良いでしょう。

折々に咲く花や飛び回っている鳥の話をしながら歩くと楽しく歩けます。

リラックスして気分良く歩くことが血液循環のためには大事です。

 

<緑の中を歩く>

 

気分良くという意味では、交通量の多い道路わきの歩道より、広々とした草地や林の中を抜ける道を歩いた方が良いだろうと誰でも思うことですが、どこがどうなって気持ちが良いのかを調べた結果というのがあります。

その実験では38人の人たちを二つに分け、一方は静かな丘と林の中を、もう一方は車の往来が激しい幹線道路わきの歩道を約5Km歩いてもらい、そのあと車で大学病院に連れ帰りMRIという手法で脳内の血流が活発になった部位を観察しました。

 

血流が大きく変化したのは、前頭葉の中で、左右の脳半球が向き合った内側面の下部の領域でした。

その部分は物事をくよくよ考え、うつ病や引きこもりとなるようなときに活動する部位として知られていました。

静かな丘と林の中を歩いた人たちはその部分への血流が減っていた、すなわちそのようなネガティブな思考が抑制されていたのです。

「老化と脳科学 より」

 

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認知症の多くは、脳血管障害の積み重ねで起こり、その原因のほとんどが脳梗塞です。

ですから、脳梗塞の前兆である隠れ脳梗塞を早期発見することで多くの認知症を防ぐことができるのです。

 

脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。

一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。

このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。

「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。

 

ビタミンB12や葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることがわかっています。

ホモシステインはLDLと一緒になり血管壁にコレステロールを沈着させます。

また活性酸素と一緒になり、脂肪やLDLの過酸化、血管内皮細胞や血管の平滑筋の異常を引き起こします。

その結果、動脈硬化心筋梗塞脳梗塞になるのです。

脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。

 

老人の認知症の3割~5割を占めるアルツハイマー病の場合は、脳細胞が萎縮する病気です。

この萎縮を食い止めるためには、脳細胞を生成するためのタンパク合成、核酸(DNA)合成が順調に行われる必要があるのです。

ビタミンB12は、脳細胞のタンパクと核酸(DNA)の生合成を司っています。

新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。

その結果若さにもつながると考えられます。

アルツハイマー認知症の方々の脳脊髄中にはビタミンB12が少ないことが確認されています。

 

ビタミンB12について?

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