毛細血管の5つの役割

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毛細血管の5つの役割

 

毛細血管がどんな仕事をしているのか、具体的に見ていきましょう。

毛細血管の役割は5つに分けられます。

いずれも非常に重要な役割で、だからこそ毛細血管が劣化してポンコツ血管になったり、ゴースト血管になったり、なくなってしまったりするとすぐに体の不調となってあらわれるのです。

 

1.酸素を届け、二酸化炭素を回収する

 

毛細血管は、血液中の酸素と細胞から出た二酸化炭素の交換を行います。

呼吸によって吸い込んだ空気は肺に送られて、肺の毛細血管で酸素と二酸化炭素のガス交換を行います。

そして血液中に取り込まれた酸素は、動脈を通って毛細血管を介して細胞へと届けられます。

その一方で、全身の細胞内ではミトコンドリア二酸化炭素を排出しています。

これはミトコンドリアがエネルギーを生みだすために呼吸をした結果生まれたものです。

二酸化炭素は毛細血管から静脈を通り、肺へと戻っていきます。

 

2.栄養を届け、老廃物を回収する

 

毛細血管は、栄養素を全身の細胞へ届け、細胞の老廃物を回収して肝臓や腎臓に運んでいます。

私たちが口から取りこんだ食べ物は、そのままでは吸収されません。

消化管で栄養素に分解され、その栄養素が胃腸の粘膜のひだにある毛細血管から血液中に取りこまれます。

そして全身の細胞に届けられるのです。

全身の細胞内ではエネルギーをつくる過程でさまざまな老廃物が出てきます。

これらは毛細血管を通って血液中に回収され、肝臓や腎臓の毛細血管へ運ばれていきます。

そこで老廃物は処理され、尿や便に変えられて、体の外へと排出されます。

 

3.免疫物質を送り、外敵と戦わせる

 

病原菌などの外敵が侵入するのをふせぐ白血球(リンパ球)などを運ぶのも、毛細血管の役割です。

これらの免疫細胞を必要な部位に派遣し、ウイルスや細菌と戦わせるのです。

このとき、近くの毛細血管の内皮細胞は外敵に対抗するための成分を分泌し、バトルに加勢します。

 

4.ホルモンを運び、情報を伝達する

 

体の情報伝達にはホルモンと神経の2通りのルートがありますが、毛細血管はこのうちホルモンによる情報伝達の役割をになっています。

たとえば、「もうすぐ生理がきますよ」という情報は、血液にのせて届けられた女性ホルモンから伝達されます。

ちなみに、神経は「車とぶつかりそうなのでよける」というような、もっと迅速に判断しなければならないときに使われます。

 

5.体温を調節する

 

暑さ寒さに対応し、毛細血管をゆるめたり締めたりして体温調節をすることも毛細血管の役割です。

暑いときは皮膚に近いところの毛細血管がゆるみ、血流を多くして皮膚の表面温度をあげます。

すると毛穴や汗腺が開いて汗をかき、皮膚から熱が放出されます。

寒いときは皮膚に近いところの毛細血管を絞めて、皮膚の表面の血液の流れを少なくします。

すると皮膚の表面の温度が低くなり、体内の熱が放出されにくくなります。

「毛細血管を増やして不調をなくす暮らし方 より」

 

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人の体の老化は20代ごろから始まります。

老化は生きている以上避けられないものですが、生活習慣・食生活に少し気をつけるだけでも進行程度が変わってきます。

健康寿命を延ばせるかどうかは、老化と上手くつき合っていけるかにかかっているのではないでしょうか。

 

根本的な老化とは「血管が衰えること」です。

わかりやすく言うと、血管の衰えとは「動脈硬化」のことです。

動脈硬化とは、血管が「硬くなること」「狭くなること」「血栓で詰まりやすくなること」。

動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。

 

近年、動脈硬化の原因として新しく注目されているものに、ホモシステインというものがあります。

虚血性心疾患である心筋梗塞の発作を起こした人の2割程度にしか高コレステロール血症が見られないことから、これまで長い間、コレステロール以外に動脈硬化の原因となるものがあるのではないかと考えられていました。

そうして、ホモシステインがそのひとつの原因だと注目を集めるようになりました。

このホモシステインが動脈の壁に沈着すると、酸化される過程で血栓を引き起こし、血管を傷害して動脈硬化を引き起こすのです。

ホモシステインはLDLと一緒になり血管壁にコレステロールを沈着させます。

また活性酸素と一緒になり、脂肪やLDLの過酸化、血管内皮細胞や血管の平滑筋の異常を引き起こします。

その結果、動脈硬化心筋梗塞脳梗塞になるのです。

 

ビタミンB12や葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることがわかっています。

また、ビタミンB12は、脳の萎縮を食い止めるために重要な脳細胞のタンパクと核酸(DNA)の生合成を司っています。

新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。

その結果若さにもつながると考えられます。

 

ビタミンB12について?

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