「具体的にどうするか」を話し合うと解決する
「他人の性格を直そう」というのはやめたほうがいい。
それでは、相手のすることをなんでもかんでも「それでいい」と認めるかというと、そうではない。
夫婦でも友達同士でも、社内でも、「それでは困る」ということは必ずでてくる。
そういうときは、「自分の性格を直す」のは無理なので、なるべく困らずにすむ方向を探り、具体策をとるのがよい。
たとえば、夫の帰りが遅くなっても、なんの連絡もなく、妻は夕食のしたくをどうしたらいいかわからない場合があると思う。
そんなときには、妻は夫に「帰りが遅くなりそうなときはなるべくそういっておいてください」「遅くなるときは連絡をください」といっておく。
あるいは、夫のほうが「連絡できないときもあるので、七時までに連絡を入れなければ夕食はいらない」とあらかじめいっておく。
こうしたルールをきめて、当人同士でつきあいやすいように考えて、お互いの要求をしていけばよい。
しかし、こういう約束ごともなく、「どうしてあなたはそういうふうに思いやりがないの! もうちょっと人の都合を考えるようにしてよ!」と性格を非難するのはよくない。
こうして相手の性格に話が向くと、「おまえこそ、もう少しオレの仕事のことも考えろ! おまえこそいつも自分のことばかりじゃないか。 わがままだ」ということになり、互いの主張の張り合いで、性格避難、相手批判になる。
すると、自分は悪くなく、相手が悪い、ということを証明するために意地になる。
事態は改善せず、まったく無意味である。
「夕食のしたくをしたが、なんの連絡もなく夫の帰りが遅い」ときは、「帰りが遅くなるときには連絡する」とか「八時を超えたら夕食は先に食べていてもらう」という具体的なルールを決めて実行するほうが得策だ。
これができれば、相手の思いやりのない性格など変わらなくても、日常生活のおいてはどうということはない。
具体的に困ることは、ひとつずつ調整をつけていけばいいだけの話である。
「ほがらかに品よく生きる より」
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寒暖の差、生活の変化が激しい毎日は、私たちの身体にも大きなストレスを与えます。
そんな日々が続くと、自律神経は、その変化に対応しきれなくなって、やがて疲れやめまい、不眠、頭痛といった症状が現れてきます。
とくに人間関係の変化は想像以上に心身への影響が大きい。
気分が落ち込んだり一時的にうつ状態になってしまうこともあります。
とはいえ、そのうちに治ってしまうことが多いので、うつ状態でも必ずしも病気とは言えません。
しかし、落ち込みの程度が重い時や、落ち込みが長引いてしまうと、人の意欲は奪われて行動にも影響を及ぼします。
私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。
この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。
セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。
脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンやアセチルコリン、ドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニン、アセチルコリン、ドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。
からだが疲れやすいのは、エネルギー不足のこともあり、からだにたまった老廃物がうまく代謝されないためでもあります。
ビタミンB群は、エネルギーの供給や老廃物の代謝にはたらいています。
いわば元気の素です。
ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
また、ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると、動脈硬化の原因として注目されているホモシステインが増えるといわれています。
ビタミンB12について?
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