ノルアドレナリンが“暴走”してしまうと……

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ノルアドレナリンが“暴走”してしまうと……

 

ノルアドレナリン神経」の活動が過剰になると、今度は逆に好ましくない影響が現れます。

興奮状態になり、頭が真っ白になり、筋肉が硬くなり、いわゆる「上がり」の状態になってしまうのです。

 

この状態になってしまうことに抑制をかけられるのは、じつは「セロトニン神経」なのです。

 

生命を守るために強力な働きをする「脳内危機管理センター」が、大した危機でもないのに、やたらに警報を発して、脳を混乱に陥れる状態、つまりノルアドレナリン神経が暴走状態になると、問題です。

 

たとえば、電車やバスに乗るだけで激しい動悸がしたり、電車のつり革に触ったあといつまでも手を洗い続けてしまったり……。

こうなると、「パニック障害」「強迫性神経障害」「不安神経症」などと病院で診断されたりします。

 

このノルアドレナリン神経の暴走を止めて、平常心を取り戻せるのも「セロトニン神経」の役割なのです。

 

ですから、パニック障害や強迫性神経障害、不安神経症、そして、うつ病の治療薬として、脳内のセロトニンレベルを高く維持する薬(SSRI)が使われるわけです。

 

昼夜逆転は、悪しき生活習慣の極み

 

セロトニン神経」の活性化因子は、「太陽の光」と「運動」です。

 

したがって、現代のデジタル社会は、セロトニン神経の活性化という点でも、好ましくありません。

部屋にこもって太陽の光を浴びず、デスクの前に座って体をほとんど動かさない、といった生活が長時間続くからです。

 

最悪なケースが、昼夜逆転の引きこもり生活です。

 

そんな生活を続けていると、セロトニン神経の活動がどんどん弱まり、頭も心も、体の動きも鈍くなり、やがては病気になってしまいます。

 

 

人間のこれまでの歴史を振り返ると、文明化される以前には、日の出とともに生活を開始し、汗水流して肉体労働をしていたわけですから、セロトニン神経の活性化という点では申し分なかったといえるでしょう。

 

そういった生活では、肉体の疲労はあったとしても、「頭の疲れ」や「心の疲れ」はいまのように問題となる状況ではなかったのです。

ところが現代生活では、その自然な営みが失われてしまったのです。

 

いま、セロトニン神経を積極的に活性化させる工夫や努力が、現代人には必要不可欠になってきているのです。

「医者が教える疲れない人の脳 より」

 

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新しい生活パターンへの対応、とくに人間関係の変化は想像以上に心身への影響が大きい。

気分が落ち込んだり一時的にうつ状態になってしまうこともあります。

とはいえ、そのうちに治ってしまうことが多いので、うつ状態でも必ずしも病気とは言えません。

しかし、落ち込みの程度が重い時や、落ち込みが長引いてしまうと、人の意欲は奪われて行動にも影響を及ぼします。

 

私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。

この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。

セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。

 

脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンアセチルコリンドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。

イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。

そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。

また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。

 

ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を、正常に働かせるために必要な栄養素です。

十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。

脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。

また、ビタミンB12は、葉酸をはじめとするビタミンB群、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒に摂ることが望ましいとされています。

 

ビタミンB12について?

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