「怒り」が爆発するメカニズム

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「怒り」が爆発するメカニズム

 

慢性疲労の原因となる「怒り」に焦点をあてます。

 

「怒り」が爆発するのはどんなときか?

 

脳の「不安・怒りの神経回路」が暴走したときです。

 

「脳内危機管理センター」として働く「ノルアドレナリン神経」もその一端を担います。

 

ノルアドレナリン神経を通じて受けた外部からのストレス刺激により、「大脳辺縁系」にある「扁桃体」が「不快」の判定を下すと、「不安・怒りの神経回路」が活性化されて、同時に怒りの情動が生まれます。

 

この「不安・怒りの神経回路」は、無意識に働く回路です。

 

つまり、人の本能をつかさどる回路の一つです。

 

なお、外部からのストレス刺激ではなく、たとえば、自尊心を傷つけられた、理不尽な要求を受けた、信じがたいニュースを見聞きした、ひどい裏切り行為に遭遇した、などの内部からの不快な情報は、認知機能を担う「大脳皮質」で処理され、扁桃体に伝えられます。

 

 

さて、脳の「不安・怒りの神経回路」が活性化されても、通常は数秒のうちに、その情動を抑えるためのブレーキが作動します。

脳の前頭葉のなかでもっとも前に位置する(オデコのあたり)「前頭前野」がその機能を担います。

 

前頭前野には、「集中して判断する、知識を記憶する、アイデアを出す、共感する、意欲を掻き立てる」といった、「人間性」にかかわる諸機能があります。

それらのなかに、「怒り」をコントロールする(切り替える)機能もあります。

 

その機能をここでは、

 

「切り替え脳」

 

と呼ぶことにします。

 

「不安・怒りの神経回路」が活性化されると、通常は数秒のうちにこの「切り替え脳」(前頭前野)に信号が送られ、切り替え脳がブレーキをかけます。

 

しかし、なんらかの原因によってこのブレーキが利かなくなると、「不安・怒りの神経回路」が暴走するのです。

「医者が教える疲れない人の脳 より」

 

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最近、電車の中でキレる人を見かけます。

少し前までは、電車の中で暴れるのは酔っぱらいか、普段から暴力的な人と相場が決まっていました。

でも、最近は違ってきています。

しかも、普段はおとなしく、礼儀正しい人なのに、ついカッとしてキレてしまったという人がとても多いのです。

受けたストレスをコントロールすることができず、感情を爆発させ、普段では決してしないような行動をとってしまう、これがいわゆる「キレる」という状態です。

この「キレる」という行為、原因を簡単に言うと、「ストレス」です。

これはまさに「セロトニン神経」の機能低下が原因だと考えています。

 

セロトニンは脳に静かな覚醒をもたらします。

これは別の言い方をすれば「平常心」をもたらすということでもあります。

平常心を保つというのは、脳の切り換えがスムーズに行われ、どこも暴走も興奮もしていない状態のまま、スムーズに働いているということです。

セロトニン神経の機能が低下すると、感情や精神状態を普段の冷静な状態にキープすることが難しくなることは充分に推測できます。

そしてこのことは、キレる人が朝の満員電車よりも、夜の帰宅時に多いということからも証明されます。

 

イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。

そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。

脳を酷使するときには、たくさんのビタミンB群が消費されています。

B群は脳の働きに重要な役割を担っているのです。

神経の働きを整えたり、傷んだ神経を補修したり、タンパク質をドーパミンセロトニンといった神経伝達物質に作り替えるなど、「脳力向上」のためにもB群は欠かすことができないのです。

 

ビタミンB12について?

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