ネガティブな感情をため込まない、二つの方法

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ネガティブな感情をため込まない、二つの方法

 

「怒り」のコントロールでは、「不安・怒りの情動回路」が動き出す手前で、すなわち、扁桃体に信号が送られる前に抑えることも重要で、その一つは、「ノルアドレナリン神経」の暴走を事前に食い止めることです。

 

もう一つ、大脳で発生したネガティブな感情を扁桃体の「情動回路」にできるだけ伝えないようにすることです。

 

つまり、ネガティブな感情をため込まないようにすることが「怒り」のコントロールでは重要なポイントです。

 

脳科学的な見地からいうと、そのためには二つの方法があります。

 

1.「言語化」して発散する

 

大脳で発生したネガティブな感情が、扁桃体の情動回路に伝達される前に「言語化」し、大脳内部で処理を終えてしまうのです。

 

ちょっと専門的すぎる言い方かもしれませんが、ようするに、たとえば、何か嫌な気分になったとき、友人や家族に吐き出す、紙に書き出すなどして、不快な感情をため込まないようにする、ということです。

 

ただし、不快な感情を言葉にするときは、見ず知らずの第三者に向けたりしてはいけません。

 

ましてSNSなどで発信してしまうと、とんでもない騒動に発展するリスクもあります。

 

むしろストレスを抱える結果につながる危険性もあるので、身内や、気のおけない親しい友人にとどめておかなければなりません。

 

また、言語化するときは、「怒り」をぶちまけるようにしてはいけません。

理性的な発言をすることが大事です。

 

2.淡々としている

 

大脳で発生したネガティブな感情に対して、できるだけ快・不快の判定を下さないようにすることです。

 

すなわち、快でも不快でもない判定をするよう努めること。

いわばネガティブな感情と闘わない、ネガティブな感情に右往左往しない姿勢と態度を貫くことです。

そんな脳の習慣を身につけるのです。

 

でもこれは、たやすく実現できることではありません。

 

セロトニン神経を活性化させ続ける不断の努力と工夫が求められ、これは一種の「修行」なのです。

「医者が教える疲れない人の脳 より」

 

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寒暖の差、生活の変化が激しい毎日は、私たちの身体にも大きなストレスを与えます。

そんな日々が続くと、自律神経は、その変化に対応しきれなくなって、やがて疲れやめまい、不眠、頭痛といった症状が現れてきます。

とくに人間関係の変化は想像以上に心身への影響が大きい。

気分が落ち込んだり一時的にうつ状態になってしまうこともあります。

とはいえ、そのうちに治ってしまうことが多いので、うつ状態でも必ずしも病気とは言えません。

しかし、落ち込みの程度が重い時や、落ち込みが長引いてしまうと、人の意欲は奪われて行動にも影響を及ぼします。

 

私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。

この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。

セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。

 

脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンアセチルコリンドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。

それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。

しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。

イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。

そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。

また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。

 

からだが疲れやすいのは、エネルギー不足のこともあり、からだにたまった老廃物がうまく代謝されないためでもあります。

ビタミンB群は、エネルギーの供給や老廃物の代謝にはたらいています。

いわば元気の素です。

ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。

また、ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると、動脈硬化の原因として注目されているホモシステインが増えるといわれています。

 

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