人間に備わっている「時計遺伝子」とは?

f:id:endokoro728:20201118205918j:plain

人間に備わっている「時計遺伝子」とは?

 

睡眠ホルモンである「メラトニンについてお話ししようと思います。

 

現代人のなかには、「睡眠」について、間違った思い込みをしている人がたくさんいます。

 

どんな思い込みか――。

まずはそのことについて、最新の脳科学の見地からお話ししていきましょう。

 

 

現代は、飛行機で地球の裏側まで半日かからずに移動できる時代になりましたが、「時差」による体調不良を経験したことがある人は多いと思います。

 

たとえば、旅先や出張先で夜、眠れず、逆に、日中は頭がボーッとしてシャキッとしない――といった状態に陥ります。

 

不眠の原因は枕の問題ではありませんし、ベッドの快適さの問題でもありません。

「脳」にあります。

 

地球上のすべての生き物は、睡眠と覚醒を周期的に繰り返すことで、生命の営みを継続してきました。

その周期というのは、地球が24時間で自転していることから出来上がったものです。

 

人間は、昼行性動物として進化してきたので、脳も体も、太陽の出ている昼間に活発に活動し、太陽が沈んでいる夜に睡眠を取ることによって休息してエネルギーを補給する、という生体リズムを備えました。

 

実は、このリズムは、人間の頭のてっぺんから足の先まで、60兆個あるすべての細胞に備わっています。

人間の体のすべての細胞には「時計遺伝子」というものが備わっているのです。

 

 

「時計遺伝子? そんなもの、ほんとうにあるの?」

 

そう驚かれた方もいるかもしれませんが、2017年のノーベル生理学・医学賞は、体内時計を生み出す遺伝子とそのメカニズムを発見した三人の学者に授与されています。

 

60兆個あるすべての細胞に時計遺伝子が備わっている、といいましたが、それらは、バラバラに時間を刻むのではなく「同期」して活動します。

 

その同期をつかさどるのが脳の「視床下部」です。

 

脳の視床下部に「主時計」が備わっているのです。

 

脳の視床下部の視交叉上核にある主時計が、各神経を介して全身の細胞にある時計に「同期してバイオリズムを刻め」と命じています。

 

このバイオリズムは、人の意志で変えたり、コントロールしたりすることはできません。

なぜなら、無意識の自律神経によるものだからです。

「医者が教える疲れない人の脳 より」

 

*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+

 

寒暖の差、生活の変化が激しい毎日は、私たちの身体にも大きなストレスを与えます。

そんな日々が続くと、自律神経は、その変化に対応しきれなくなって、やがて疲れやめまい、不眠、頭痛といった症状が現れてきます。

とくに人間関係の変化は想像以上に心身への影響が大きい。

気分が落ち込んだり一時的にうつ状態になってしまうこともあります。

とはいえ、そのうちに治ってしまうことが多いので、うつ状態でも必ずしも病気とは言えません。

しかし、落ち込みの程度が重い時や、落ち込みが長引いてしまうと、人の意欲は奪われて行動にも影響を及ぼします。

 

私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。

この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。

セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。

 

脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンアセチルコリンドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。

それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。

しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。

イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。

そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。

また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。

 

からだが疲れやすいのは、エネルギー不足のこともあり、からだにたまった老廃物がうまく代謝されないためでもあります。

ビタミンB群は、エネルギーの供給や老廃物の代謝にはたらいています。

いわば元気の素です。

ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。

また、ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると、動脈硬化の原因として注目されているホモシステインが増えるといわれています。

 

ビタミンB12について?

https://www.endokoro.com/libra/vitamin01.html

https://www.endokoro.com/

※ちょっと使える身近な情報をお届けしています!

https://www.facebook.com/endokorob12