脳の賞味期限

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脳の賞味期限

 

「一生で一番頭がいいのは、いつだと思う?」

 

はるか昔、そう聞かれて、なんの答えも浮かばなかった。

20代半ばの私には、まだ、ピークが訪れていなかったから。

 

逆に言えば、衰えも感じていなかった。

自分が絶好調と思ったこともなければ、「最近、めっきり」と思ったこともなかったのである。

 

 

人工知能の研究では、ヒトの脳を装置に見立てて観察する。

どのような入力に対し、どのような演算を施し、どのような出力をしてくる装置か、というふうに。

そうして、ヒトの脳の演算機構をコンピューター上に展開し、知的に動くメカをデザインするのである。

 

当然、人工知能の研究の六割は、ヒトの脳を見つめることになる。

脳生理学の知見を学ぶことも、大事なステップの一つだ。

 

冒頭の質問は、脳生理学を教わっていたときに受けた、先生からの質問である。

答えをあぐねていた私に、先生はきっぱりとこうおっしゃった。

「ヒトの脳のピークは28歳まで。29歳から老化が始まる」と。

 

驚きはしなかった。

そういうものか、と思っただけだった。

ただ、へたをすれば百を超えて生きる身体に、賞味期限28歳の脳が乗っているなんて、いかなる冗談?と思ったのを覚えている。

 

 

本当のピーク

 

しかし、ヒトの脳を装置として見立てていくうちに、面白いことがわかった。

 

人生最初の28年間、脳は、いちじるしい入力装置なのである。

 

入力装置としてのピークは、たしかに28歳まで。

ヒトの脳を、「新しいことをすらすら覚えられる」ことをもって頭がいいと言うのなら、ここをもってピークとし、あとは老化と呼ぶのもわからないでもない。

 

しかし、この世にたった一つの脳をもって、わたしたちは生まれてくる。

遺伝子の組み合わせの妙と体験とによってかたちづくられる脳という装置は、この宇宙時空で、過去にも未来にも、たった一つの装置なのである。

 

その装置の目的が、「世間を知り、一般モデルを踏襲した優等生になる」ことにあるとは到底思えない。

その脳にしか見えないものもの、その脳にしか出せないことば、それを見つけてこその「この世で唯一の装置」なのではないだろうか。

 

つまり出力の質のほうが、人間の脳の真髄と見るべきでは?

 

実は、この出力性能、私たちが考えていた以上に、ずっとずっと後に、ピークがやってくるのである。

 

のちに述べるが、人生の賞味期限は、驚くほどに長い。

「成熟脳 脳の本番は56歳から始まる より」

 

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ビタミンB12は、もともと悪性貧血を防ぐビタミンとして知られています。

血液細胞が正常につくられるには、ビタミンB12が必要だからです。

それと同時に、脳神経系の働きにも深くかかわっています。

根本的な作用に目を向けると、ビタミンB12は、体内のすべてのたんぱく質を修復する働きを持っています。

とりわけ、脳や神経の修復には、ビタミンB12が不可欠なのです。

 

ニューロン同士が情報伝達を行うこと、つまり神経機能的連絡を行うためには、新経路の交差点ともいうべきものが必要であり、この交差点をシナプスと言います。

シナプスが豊富できちんと機能している場合、脳や神経の働きはよくなります。

このシナプスは、歳をとっても増加し、より成熟した結合が進行するとされています。

 

高度の創造過程にも高密度のシナプス形成が必要と思われ、そのためには、それに必要な素材として神経系構成成分、つまり栄養成分が必要なことは当然で、また、その構築作業のための酵素、そしてそれを補佐する補酵素的ビタミンも必要となります。

その中でも重要なものがビタミンB12なのです。

ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を、正常に働かせるために必要な栄養素です。

 

また、老人の認知症の3割~5割を占めるアルツハイマー病の場合は、脳細胞が萎縮する病気です。

この萎縮を食い止めるためには、脳細胞を生成するためのタンパク合成、核酸(DNA)合成が順調に行われる必要があるのです。

ビタミンB12は、脳細胞のタンパクと核酸(DNA)の生合成を司っています。

新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。

その結果若さにもつながると考えられます。

 

ビタミンB12について?

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