食べ物で摂取したコレステロールと血中コレステロールとは相関性がない
摂取制限は撤廃も悪玉と善玉の比率に注意
体の細胞膜やホルモンの材料となるコレステロールは私たちの体に欠かせない成分である一方、動脈硬化や急性心筋梗塞など生活習慣病の発症に関連しており、コレステロールを多く含む卵などの食品について、摂取量の上限値が設定されていました。
しかし食べ物からのコレステロールの摂取量と血中コレステロールの値には明確な相関性がないことが判明し、日本では数年前に摂取制限が撤廃されました。
しかし、ここで気をつけなければならないのが、血中のコレステロール値。
酸化して血管内に蓄積する悪玉の「LDLコレステロール」と、これを運び出す善玉の「HDLコレステロール」の比率。
LDLが多過ぎたり、あるいはHDLが少な過ぎたりする場合、コレステロールの代謝がうまく行われず、血管を傷め動脈硬化につながりやすくなるのです。
この2つのバランスをよくするためには、運動と食生活が大切。
1日1万歩程度歩くことや適度な運動が推奨されています。
食生活の面では食べ過ぎや動物性の脂質、糖質、過度のアルコールを控えめにし、食物繊維が豊富な野菜、海藻、きのこ、こんにゃく、不飽和脂肪酸を多く含む青魚、タウリンを多く含む貝類、大豆食品などを取り入れたバランスのよい食事が大切です。
また、ご自分にあった標準体重をキープすることもひとつの目安となります。
高コレステロールの食品を気にする必要はない
コレステロールは血中に含まれる脂質の一種で、動脈硬化の原因になると考えられてきました。
しかし、近年の研究で食事から摂取するコレステロールは総コレステロール値の一部で、食べた分がそのまま影響するわけではないことがわかってきています。
例えば卵をたくさん食べても…
(1日2個以上食べても問題なし)
食べたからコレステロールが増えるわけではない!
LDLとHDLコレステロールのバランスが大切
◎コレステロールのバランスを整える習慣
運動と食生活がポイント
・適正体重も目安に…
・適度な運動や毎日1万歩程度のウォーキング
・バランスのよい食生活
青魚
貝
野菜
海藻類
大豆、大豆製品
◎コレステロールのバランスに悪影響を及ぼす習慣
・食べ過ぎ
・過度な飲酒
・喫煙
・動物性の脂肪のとり過ぎ
・運動不足
「栄養素の話 より」
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血管は「酸化」していくことで傷ついていきます。
たとえば、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が動脈硬化の原因になるということを聞いたことがあるかもしれません。
LDLコレステロール(以下LDL)が血管にへばりついて、プラークと呼ばれるこぶを血管の壁に形成していくのです。
でも、LDLには2種類あることをごぞんじですか?
それは、酸化したLDLと酸化していないLDLです。
LDLの中でも血管に悪さをしていたのは、実は酸化LDLだったのです。
ということは、血管を酸化から守るシステムがしっかりできていれば、酸化LDLは血管に付着しづらくなる。
それが血管老化を防ぎ、血管強化につながるということです。
この、血管の酸化を抑えてくれるのが、実はビタミンなのです。
ビタミンの中でも特に大事なビタミンが、ビタミンCとビタミンEです。
ビタミンCとビタミンEの抗酸化力は、非常に強力です。
心筋梗塞を起こした患者さんのグループが正常のグループよりも血中のビタミンC、ビタミンEの濃度が低かったとする報告もあります。
この2つのビタミンに、ビタミンAを加えた3つのビタミンは、いずれも抗酸化力が強く、ビタミンACE(エース)と呼ばれています。
そしてもうひとつ忘れてはいけない大事なビタミンがあります。
それはビタミンBです。
ビタミンBにはいくつかの種類があり、ビタミンBグループとして存在しています。
ビタミンBの抗酸化力は強くありませんが、細胞のエネルギー産生やエネルギー代謝を効率よくするためにはなくてはならないビタミンです。
体内で起こっている「酸化」の抑制にも間接的に関わっています。
B群は体中の細胞の正常な代謝活動を助ける「補酵素」として、欠かせない存在なのです。
ビタミンB12やB6、葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることがわかっています。
また、ビタミンBは8種類すべてが互いに協力しあって体のエネルギーを生み出す働きに関わっているため、一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
ビタミンB12について?
https://www.endokoro.com/libra/vitamin01.html
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